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甲殻類、昆虫、クモなど、外骨格と関節のある付属肢をもつ無脊椎動物をあらわす名称。節足動物門は動物界でもっとも大きなグループで、世界のほぼ全域におよそ87万5000種が知られている。
初期の節足動物は、祖先型とされる環形動物によく似ていたと考えられる。体は長く、やわらかで、たくさんの体節はどれもよく似ていて、それぞれに1対の足がついている。のちに体表がかたくなって、外骨格となった。 こうした進化は、体の保護には有利だが、欠点もいくつかあった。たとえば、成長するときには外骨格をぬぎすてなくてはならず(→ 脱皮)、この間、体はやわらかく無防備になる。また骨格の強さや他の特長は、体が大きくなるにつれて低下するので、節足動物はあまり大きくならない。ロブスターは体重が最大で20kgにも達するが、陸生の節足動物は水の浮力による助けがないので、そこまで大きくはならない。外骨格のおかげで脱水せずにすむが、体組織に直接空気をおくる管(気管)のような、呼吸のための特別な器官が必要となる。 節足動物の体表にはさまざまな感覚器官があり、その多くは脊椎動物のものとはかなりことなっている。感覚器官には、単眼あるいは複眼の1対または複数対の眼がふくまれ、触覚と味覚器官の役目をはたす触角のあるものも多い。神経系はかなり複雑だが、比較的小さいために限りがある。→ 神経系
節足動物の進化は、基本的な体構造がきわめて多様になってきたのが特徴である。翼などの器官をもつことによって生活様式も多岐にわたる。体節や足の数が減少し、特殊化および精密化していく傾向がみとめられる。胴体部分は体節の組み合わせでできている。歩行につかわれる足は長くなって、移動しやすくなり、頭部近くに集中している。一方、他の足は摂食器官として、顎(あご)の役目をはたすようになったり、周囲をさぐる感覚器官になるなど、新しい機能を獲得している。 ライフサイクルも特殊化し、環境ごとに適応したさまざまな段階がある。変態とよばれる明白な形態の変化をともなうことも多い。この場合、幼生つまり子供は、成体つまりおとなと形態が大きくことなる。このような変化は、ときに「下等」から「高等」節足動物にすすむと表現され、実際にそれぞれのグループで何度もおこっている。したがって、節足動物は1つの共通の祖先から進化した1単位ではなく、いくつかの門にわかれると主張する専門家もいる。 分類:節足動物は節足動物門を構成し、現生種は2つの亜門にわかれている。 大顎(だいがく)亜門には昆虫綱やヤスデ綱(倍脚綱)、ムカデ綱(属脚綱)、ヤスデモドキ綱(少脚綱)、甲殻綱がふくまれる。このうちの、甲殻綱はおもに海生で(ただし陸生のものも少なくはない)淡水にも多く、ロブスター、エビ、カニなどの動物をふくんでいる。2対の触角をもつ。 鋏角(きょうかく)亜門の3つの綱は、鋏角という特殊化した口器をもつことから1つにまとめられ、触角はない。ウミグモ綱は長い足をもち、海生生物の体液をすう。カブトガニ綱(節口綱)の唯一の生存例はカブトガニである。クモ綱(蛛形綱)にはクモ、サソリ、マダニ、ダニなどがふくまれ、これらはおもに陸生である。絶滅種としてのウミサソリ類もこのグループにふくまれる。 節足動物の中で絶滅したグループの中では、三葉虫亜門の三葉虫がもっとも有名である。
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