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がっしりしたハクジラ(→ クジラ)で、北極圏の沖合にのみ生息し、ほとんどいつも浮氷の近くにいる。シロイルカと近縁である。白黒の斑模様(まだらもよう)があり、腹部より背のほうが暗色をしている。メスは体長4.2m、オスは4.7m。歯は2本しかなく、どちらも上顎(うわあご)から生えている。
おとなのオスの左歯はのびつづけて、前方へまっすぐつきだした槍のようになり、長さ3mに達する。イッカクの名もこれにより、かつてこの牙(きば)をみたヨーロッパの人々は、想像上の動物ユニコーンの角であると長く信じていた。年長のオスの体長はこの牙をふくめて8m近くにもなる。
しばしば2~12頭の小さな群れをつくり、それが大きな群れの一部をなす。氷山がうごくにつれて季節ごとに回遊し、ほとんど氷にかこまれた海面でみつかることがある。魚類やイカ、エビを餌(えさ)とする。群れのメンバーは年齢や性別によってわかれ、とくに回遊中に顕著になる。この場合、わかいオスとおとなのオスは、牙の大きさで容易にみわけることができる。 群れの社会構造は不明だが、オスはメスをめぐってディスプレーしたり、たがいにあらそうと研究者は考えている。オスは水面あるいは水面上で、牙をうちつけあっている姿が観察されており、ときおり牙の一部がおれたり、体に牙がうめこまれたりしたオスがいる。しかし、相手を実際につくことはめったにないと思われる。メスは3年ごとに出産する。妊娠期間はおよそ15カ月で、夏に1頭の子が生まれる。
皮、肉、脂肪、そしてとりわけりっぱな牙を目当てに、イヌイットや北ヨーロッパの人々による捕獲の対象となってきた。牙はそのまま装飾品にされたり、彫刻につかわれるほか、粉末にされて薬としてもちいられることもある。絶滅の危険はないが、地域によっては、乱獲やイッカクの餌(えさ)となる魚類などをとりすぎたため、イッカクの個体数は減少している。 分類:哺乳綱クジラ目ハクジラ亜目イッカク科。イッカクの学名はMonodon monoceros。
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