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アフリカ大陸北東部にある共和国。正式国名はエジプト・アラブ共和国。国土はスエズ運河をまたいで、アジア南西部のシナイ半島にまで広がる。北は地中海、東は紅海とスエズ湾にのぞみ、中東部をナイル川が北にながれる。南北は最大約1085km、東西は最大約1255kmで、総面積は99万7739km²。人口は8026万4543人(2007年推計)。首都は国内最大の都市、カイロ。
国土の90%は砂漠で、西方にはサハラ砂漠の一部であるリビア砂漠(西砂漠)、東方には紅海とスエズ湾に接するアラビア砂漠(東砂漠)がある。西砂漠には海抜0m以下という地域が多く、面積1万8000km²の広さをもつカッターラ低地は海面より133mも低く、アフリカ大陸でもっとも低い地点とされている。シナイ半島の北部は砂漠、南部は山地になっており、エジプトでいちばん標高が高いカテリーナ山(2637m)や、旧約聖書(→ 聖書)でモーセが十戒をさずかったといわれるシナイ山がある。 ナイル川は南隣のスーダンで白ナイルと青ナイルが合流し、エジプト国内を1545kmにもわたって北上して地中海にそそぐ。アスワン・ハイ・ダムによってできた巨大なナセル湖(ハイ・ダム湖)は、長さ480km、最大幅16kmにおよび、北3分の2がエジプト領内に、残りがスーダン領内にある。ナイル河谷の南端にあるイドフーの町では、谷幅は約3kmほどだが、カイロとイドフー間では幅約23kmになり、西側には豊かな平野が広がっている。 カイロ近辺で、ナイル河谷はナイル・デルタになる。ここは典型的な扇状三角州で、地中海にむかって約250kmも広がっている。かつてはナイル川によってはこばれる土で、デルタ地域は国内でもっとも肥沃(ひよく)な土地だったが、アスワン・ハイ・ダムによってナイル川の水量が減少したため、地中海から逆に塩水が入りこむようになった。ナイル河谷は、古くから下エジプトと上エジプトという、カイロを境にした2つの地域にわけられている。前者はデルタ地域をさし、後者はカイロから上流の谷をさしている。 エジプトは海岸線が2450kmある。アジアに属するシナイ半島とアフリカ大陸をつなぐスエズ地峡には、地中海とスエズ湾をむすぶスエズ運河が横切っている。
気候は、5~10月までの夏季と、11~4月までの比較的暖かい冬季にわけられる。地中海からの北風の影響で、どちらの季節も最低・最高気温がおさえられている。海岸地域では、気温は最高が37°C、最低が14°C。砂漠では気温の日較差が大きく、日中は最高46°Cまであがるが、夜は最低6°Cまでさがり、冬季にはしばしば0°Cにまでなる。 降水量のもっとも多い地域は地中海沿岸で、年降水量は約200mmである。しかし、降水量は南にいくにしたがって少なくなり、カイロでは年間25mmしか雨がふらず、多くの砂漠地域では、数年に1度しか雨がふらない。
植物は、ナイル・デルタ、ナイル河谷、オアシスでみられる。エジプト古来の植物で広範な地域でみられるのは、ナツメヤシの木である。そのほかセイヨウカエデ、ギョリュウ、アカシア、イナゴマメがある。外来種として、イトスギ、ニレ、ユーカリ、ミモザ、ギンバイカや、多くの種類の果樹がある。ナイル・デルタは沖積土(→ 沖積層)のため、ブドウ、モロヘイアなどの果物・野菜、ハス、ジャスミン、バラなど、多くの植物がそだつ。不毛な地域では、アフリカハネガヤなど数種類のイバラがみられる。以前はナイル川沿いによくみられたパピルスは、今では南の地方にしかない。 よく乾燥しているため、エジプトには野生動物は少ない。砂漠にはガゼルがおり、デルタや紅海沿いの山地に砂漠キツネ、ハイエナ、ジャッカル、ロバ、トビネズミ、エジプトマングース(→ マングース)などが生息する。 エジプトでは数多くの鉱物が採掘され、金や赤御影石(御影石)などは古代から採掘されていた。現在もっとも重要な資源は石油と天然ガスで、紅海沿岸、地中海沿岸のアラメイン、シナイ半島で採掘される。そのほかの鉱産物として、鉄鉱石、リン鉱石、石膏、カオリンがある。
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