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アジア中南部、インド亜大陸の大部分を占める共和国。正式国名はインドで、イギリス連邦に加盟する。ヒンディー語では「バーラト」という。北は中国、ネパール、ブータン、東はバングラデシュをはさんでミャンマー、南はポーク海峡をへだててスリランカ、西はパキスタンに接する。東のベンガル湾にうかぶアンダマン諸島、ニコバル諸島もインド領である。独立以前はイギリス領インドと多数の藩王国からなっていたが、1947年インドとパキスタンに分離して自治領として独立、50年に共和国となった。面積は帰属の決定していないカシミールをふくめて316万5596km²で、日本の約8.5倍。人口は11億2986万6200人(2007年推計)。首都はニューデリー。
国土の大半はインド洋につきでたインド半島にあり、東はベンガル湾、西はアラビア海に面する。地形はヒマラヤ山脈、ヒンドスタン平原、デカン高原、東西ガーツ山脈の4つに大別される。 ヒマラヤ山脈はインド北部を東西にはしる大山脈である。長さ2400km、幅200~300kmにおよび、世界最高峰のチョモランマ(標高8850m)、第2位のK2(8611m)、第3位のカンチェンジュンガ山(8598m)、カシミールの主峰ナンガパルバット山(8125m)などの高峰がつらなる。 ヒマラヤ山脈の南にはヒンドスタン平原が広がる。西にインダス川、中央部をガンガー、東をブラマプトラ川の三大河川がながれ、平原の東はダージリン付近の狭い地域をとおってバングラデシュ北部をこえ、アッサムの丘陵部へとつづく。平原は東西に約2400km、南北に約280~400kmの幅で広がり、全体として低平な地形をなす。 デカン高原は、インド半島の大部分を占める標高305~1525mの広大な台地である。西から東にむかって高度が低くなり、主要河川のほとんどは東にながれてベンガル湾にそそぐ。 デカン高原の西側を平均標高915mの西ガーツ山脈がはしり、アラビア海沿いに狭いが肥沃(ひよく)なマラバル海岸がある。東ガーツ山脈は平均標高460mで、ベンガル湾沿いにコロマンデル海岸がのびる。
典型的なモンスーン気候帯に属する。6~10月は南西モンスーンによる雨季、11~2月は冷涼な乾季、3~5月は乾燥熱暑の夏となる。気温は冬季(12~2月)には北部から南部へと高くなるが、夏季には内陸部で酷暑となり50°C近くにまで達する。気温の日較差は、北東部のコルカタ(カルカッタ)で1月が13~27°C、7月が26~32°C、西部のボンベイで1月が19~30°C、7月が25~30°C、南東部のチェンナイ(マドラス)では1月が19~29°C、7月が26~36°Cである。 降水量は地域差が大きい。アッサム丘陵、ヒマラヤ東部など北東部や、南西部のマラバル海岸などは多雨だが、インダス川の中流から下流域では極端に少なく、乾燥地帯のタール砂漠が広がる。
インドは植生が豊かで、気候の違いにより熱帯系あるいは温帯系植物が地域別に分布している。乾燥地帯はパキスタンに隣接する北西部の砂漠地帯とデカン高原中央部にあり、フウチョウボク、タケ、ナツメ、シュロなどがみられる。乾燥地帯でも熱帯に属する地域は、ガンガー流域のヒンドスタン平原、デカン高原の北西部と南端部に広がり、沙羅双樹をはじめとする熱帯常緑樹林が分布する。 湿潤熱帯地域のデカン高原東部や西ガーツ山脈西側は降水量のもっとも多い地域で、沙羅双樹、シタン(紫檀)、ゲッケイジュなどの熱帯常緑樹林がみられる。北西ヒマラヤの温帯高地では、ヒマラヤスギ、クロマツ、エゾマツなどの針葉樹のほかシャクナゲなどが分布する。 インドには多種類の動物が生息しており、現存する哺乳類(ほにゅうるい)は316種。ヒマラヤ山脈北東部やデカン高原の奥深い森には象が生息し、山岳地帯には野生のヤギやヒツジがすむ。ほかにスイギュウ、イッカクサイ、クマ、オオカミ、ジャッカル、各種のシカやサル、カモシカがみられる。爬虫類(はちゅうるい)ではニシキヘビや毒をもつコブラなど390種、鳥類ではオウム、クジャク、アオサギなど固有種もふくめて926種が生息している。
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