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ほとんどの紙は、利用後はゴミとしてすてられる運命にある。しかし、限りある資源からつくられた紙の中には、新たな製紙原料として再利用できるものも多い。森林破壊や地球環境の汚染をこれ以上増大させないためにも、古紙は重要な製紙原料として位置づけられる必要がある。現在、日本における古紙回収率は50%弱、オランダ、ドイツについで世界第3位。紙・板紙生産量に占める古紙配合率は50%をこえている(板紙だけでは84%程度)。 現在、日本でもっとも多く生産される新聞用紙の原料パルプのうち、40%程度は古紙の脱墨パルプである。この古紙脱墨パルプの製造では、まずプラスチック、金属片、石などの異物をのぞいた古紙をパルパーにいれ、アルカリと界面活性剤(脱墨剤)をとかした水をくわえ、撹拌(かくはん)する。つまり離解である。そしてパルパーの底からクリーナーにおくり、ふたたび金属片や砂などを除去し、熟成塔にいれる。この段階で、繊維が水をふくんでふくらみ、印刷インキや異物などがとれやすくなる。くりかえし、ターボセパレーターで異物をのぞき、フローテーター内で界面活性剤によって印刷インキを繊維と分離させ、最後に繊維を洗浄・漂白(過酸化水素による漂白)して脱墨パルプをつくる。
森林資源を保護するため、木材パルプを原料としない非木材紙が開発され、実用化されている。繊維をふくむ物質は、すべて紙の原料となる可能性があるが、木材パルプに匹敵する非木材繊維には制約がある。その条件は、資源としての安定性、製紙用の繊維としての適性、収率の良さなどである。現在、非木材紙として利用されているものには、古来つかわれてきた綿や麻のほかに、ケナフ(アオイ科の一年生草本)、バガス(サトウキビのしぼりかす)、海藻、竹、トウモロコシ、バナナなどがある。なかでもケナフとバガスは、すでに実用化されている。しかし、原料繊維に適合するよう抄造設備を整備する必要があり、生産量が少ないと、既存の原料にくらべコスト高になるという問題もある。
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