木管楽器
木管楽器 もっかんがっき Woodwind Instruments
百科事典項目
項目構成
金管楽器に対する呼称で、概括的には木を材料としてつくられる管楽器の総称。しかし、実際には材質はあまり関係なく、唇の振動で音を出す金管楽器以外のリードをもたない管楽器と、リードの振動によって音を出す管楽器をさす。そのため、古い横笛や縦笛など昔は動物の骨でつくられていた楽器や、フルートなど19世紀に木から金属にかわった楽器、当初から金属製だが発音の仕組みで木管楽器に分類されるサクソフォーンなどの楽器もある。
発音の原理によって分類すると、吹きこんだ空気の流れで音を出す楽器と、リード(葦をうすくけずって加工した振動体。シングル・リードとタブル・リードがある)の振動によって音を出す楽器がある。さらにこれに円筒管、円錐管、逆円錐管といった管の内径の変化による分類をくわえて、現在使用される木管楽器を分類すると別表のようになる。
空気の流れで音を出すリードのない楽器には、リコーダー、フルート、ピッコロなどがある。もっとも古い木管楽器は竹や葦、骨、木などでつくられた「呼び子笛」で、単音しか出せなかった。音を出す方法はさまざまで、日本の尺八のように竹筒の上端をけずり、そこに唇をあてて息を吹きこむ方法や、横笛のように竹や葦にあけた穴に唇をあて横方向から息を吹きこむ方法、リコーダーのように吹きこんだ空気が吹口からつづく空気道(ウィンド・ウェー)をとおって管壁の歌口のエッジ(喉笛)にあたって音を出す方法などがある。このような古い笛は世界じゅうにみられ、管壁に穴を開け、指の操作で複数の音が出せるように進歩していった。
1枚のリードを使用するシングル・リードの楽器としてはクラリネットやサクソフォーン、2枚のリードをつかうダブル・リードの楽器ではオーボエやファゴットがある。リード楽器の発音の原理は、麦の茎の一端をつぶし、それを振動させることで音を出す「麦笛」である。これがヒントとなってリードが誕生し、シングル・リードとダブル・リードの楽器が生まれた。この形態の楽器も古くから世界各地にみられ、日本の篳篥や、中国のチャルメラなどがオーボエの先祖となった。またリード楽器の中にはリードを口にあてずに、クルムホルンやバグパイプのように管の途中や管の内側にとりつけて音を出す楽器もあった。前者はすたれたが、バグパイプは現在も使用されている。
このほかに長短の管を横にならべて吹くパンパイプなどもあった。また、16世紀ごろにはリコーダー、フルート、クルムホルン、コルネット、ショーム(オーボエの前身)などは総称してコンソート楽器とよばれた。
ドイツではブロック・フレーテという。15世紀ころからヨーロッパで広くつかわれるようになり、音域のことなる大小の楽器が使用される。音色は素朴だが、上手な演奏のアンサンブルはパイプ・オルガン(→ オルガン)のような響きをもつ。アルトがもっとも人声に近い。日本の小中学校ではソプラノ(デスカント)がもちいられるが、この楽器の実音は1オクターブ高いため、人声にはなじまない。
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