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1995年の総選挙ではグテレス党首のひきいる社会党が多数派となり10年ぶりに政権に復帰、96年の大統領選挙でも、社会党のサンパイオ前リスボン市長が社会民主党のカバコ・シルバをやぶって選出された(2001年に再選)。グテレス政権は、EU通貨統合参加を最優先課題として財政赤字の削減とインフレ抑制をすすめ、財政赤字が国内総生産(GDP)の3%以内という参加基準を達成し、99年1月、EU通貨統合の第1陣参加を実現した。98年5月に開かれたリスボン万博が1000万人をあつめて成功したことが、経済好調の一要因となった。 1999年の総選挙で社会党が勝利し、グテレスがひきつづき政権を担当したが、2000~01年は金利の上昇から内需が減少するなど経済不振におちいり、01年12月の統一地方選挙で社会民主党に大敗したため、グテレスは辞任。02年3月におこなわれた繰り上げ総選挙の結果、社会民主党が第1党となり、党首バローゾが首相に就任して民衆党との連立内閣を発足させた。バローゾは、財政健全化を最大の課題としてきびしい緊縮財政をしき、対GDP比4.4%にのぼっていた01年の財政赤字を、02年、03年とも3%以下におさえて、EUの改善勧告にこたえた。 2004年7月、バローゾは、プロディの後任としてEUヨーロッパ委員会の委員長に選任され、首相を辞任。後継首相について、野党社会党は、6月におこなわれたヨーロッパ議会選挙での大勝を背景に、議会解散・総選挙を実施して選出するよう要求したが、サンパイオ大統領は、連立与党の推薦をうけて、社会民主党の新党首となったリスボン市長サンタナロペスを首相に任命し、新政権が発足した。しかし、経済運営の失敗、閣僚の辞任などによる政局の混乱でサンタナロペス首相への批判が高まり、12月、大統領が議会の解散を発表して内閣は総辞職した。05年2月に実施された繰り上げ総選挙の結果、野党第1党の社会党が過半数を獲得。同党のソクラテス書記長が首相に指名され、3月、社会党の単独政権がスタートした。ソクラテス政権は経済回復をめざして緊縮財政を実施したが、増税、景気の低迷などにより支持率がさがり、同年10月の統一地方選挙では、リスボンはじめ主要都市の市長の座を中道右派から奪還できなかった。サンパイオ大統領の任期満了により06年1月におこなわれた大統領選挙で、与党左派陣営は候補が乱立して票がわれ、社会民主党と大衆党の支持をえたカバコ・シルバ元首相が過半数を得票して当選した。1974年の民主化後、はじめての保守系大統領だが、ソクラテス政権のすすめる財政再建政策に大きな変化はないとみられている。
1980年代後半にスペインとの関係を改善した。87年、中華人民共和国との間で、99年のマカオ返還を合意。88年からポルトガルはアンゴラ和平に重要な役割をはたし、モザンビーク和平交渉にもくわわった。 旧ポルトガル領の東ティモールをめぐっては、1975年にインドネシア軍が侵攻して以来、外交関係をたっていたが、99年5月、インドネシアとの間で、東ティモールの住民の意思を尊重することで合意した。同年8月の住民投票で独立がえらばれた後は多国籍軍派遣に協力、11月、インドネシアと24年ぶりに国交回復した。 一方、1996年7月、ポルトガルの植民地だったブラジル、アンゴラ、モザンビーク、サントメ・プリンシペ、カーボベルデ、ギニアビサウの6カ国とともに、政治経済協力やポルトガル語の復権などを目的とするポルトガル語圏諸国共同体(CPLP)を創設。2002年には、独立した東ティモールを加盟国にくわえた。
1494年にスペインとの間でむすばれたトルデシーリャス条約にもとづき、ポルトガルは東アジアに進出、やがて日本にも到達する。1543年(天文12)、種子島に3人のポルトガル人が漂着し、鉄砲という新しい武器を戦国時代の日本につたえた(→ 鉄砲伝来)。これ以後、日本とポルトガルの関係は、イエズス会のカトリック布教とポルトガル商人のいわゆる南蛮貿易の2つで展開された。こうして日本にはボタン、タバコ、カルタなどのめずらしい品々だけでなく、当時のヨーロッパの学問や文化がもたらされることになった(→ 南蛮文化)。84年(天正12)には、カトリックに改宗した九州の諸大名が派遣した天正遣欧使節がポルトガルをおとずれている。 しかし豊臣秀吉、それにつづく江戸幕府はキリスト教を邪教とみなして禁止し、貿易でもポルトガルの勢力はオランダやイギリスにとってかわられるようになる。1639年(寛永16)には幕府の鎖国政策にもとづいて、ポルトガル船の日本への来航は禁止された。こののち両国の関係が再開されるのは、1860年(万延元)の日葡修好通商条約をまたなければならない。
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