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灰を意味するアラビア語Kaijianにちなむラテン語のKaliumの音訳による元素名。化学的によく反応する、やわらかい金属元素。 カリウムは、自然界に多量に存在し、地殻中の存在量は全元素中8位。長石、硝石、雲母、カリ岩塩(→ 塩化カリウム)など、さまざまな鉱物のなかに存在する。動植物の細胞内で重要な役割をはたしており、肥沃(ひよく)な土壌の必須成分でもある。
1807年、イギリスの化学者ハンフリー・デービーが金属の形で分離してカリウムと名づけた。金属カリウムは銀白色で、ナイフで切ることができる。安定同位体(→ 同位体)は、質量数が39、40、41の3種があり、天然の放射性同位体である。カリウム40の半減期は12億7700万年。もっとも多量に存在する同位体は、カリウム39である。数種の放射性同位体が合成されている。 金属カリウムは、水酸化カリウムや塩化カリウムなどの融解塩電解(→ 電気分解)によってつくることもできる。しかし、現在では、融解した塩化カリウムとナトリウム蒸気を反応させる方法がもちいられている。空気中ではすぐに酸化され、水とはげしく反応して水酸化カリウムと水素ガスを発生する。水素ガスは自然発火するので、金属カリウムは、空気と水にふれないように石油などの液体にひたして保存する必要がある。
金属カリウムは光電素子でもちいられる。カリウムにはさまざまな化合物があり、用途もいろいろである。たとえば、臭化カリウムは、写真、製版、リトグラフィー、医薬で鎮静薬としてもちいられる。クロム酸カリウムは、マッチや花火、繊維の染色、皮革なめし用にもちいられる。ヨウ化カリウムはヨードチンキなど医薬品にもちいられる。硝酸カリウムは、マッチ、黒色火薬、花火、肉の保存にもちいられる。硝酸カリウムは天然には硝石として産する。過マンガン酸カリウムは、消毒剤、殺菌剤、漂白剤、化学反応における酸化剤としてもちいられる。硫酸カリウムは、重要なカリ肥料であり、カリミョウバン(→ ミョウバン)の原料になる。 炭酸カリウムはカリともよばれ、木灰などからえられるほか、水酸化カリウムに二酸化炭素を作用させてもつくることができる。用途はガラスや軟石鹸の製造などである。塩化カリウムは塩化カリともよばれ、重要なカリ肥料である。 元素記号K。原子番号19。原子量39.0983。融点63.2°C。沸点765.5°C。硬度0.5。周期表1族のアルカリ金属。 →栄養の「無機質(ミネラル)」
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