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塩化ナトリウム

塩化ナトリウム えんかナトリウム Sodium Chloride
百科事典項目
項目構成
I

プロローグ

食塩の主成分である無色の結晶。たんに食塩ともいわれるが、塩化ナトリウムの用途は食用だけではなく、厳密には区別されるものである。海水中には平均2.8%ふくまれているが、鉱物の形をとった岩塩として地中からも採掘されている。

II

製法

工業用には、採堀した岩塩をそのまま利用することもあるが、食用には、ふつう再結晶させて精製されたものがつかわれる。海水からつくる場合、日本では古来より、天日や風などによってまず海水の濃縮をおこない鹹水(かんすい)にする。この採鹹(さいかん)工程をへたのち、さらに天日あるいは加熱によって水分を蒸発させて食塩をとりだす煎熬(せんごう)工程をおこなう製塩技術が発達していた。しかし、1972年(昭和47年)に塩田での採鹹が廃止され、製塩はほとんどがイオン交換膜法(イオン交換)による採鹹と真空式蒸発缶による煎熬となっている。→塩の「日本の塩作りの歴史」

III

精製法

岩塩や海水からえられた粗結晶に不純物としてふくまれるマグネシウムイオンMg2+やカルシウムイオンCa2+、硫酸イオンSO42-などをとりのぞくために、水溶液にした後に、塩化バリウムBacl2水酸化カルシウムCa(OH)2懸濁液である石灰乳、炭酸ナトリウムNa2CO3などをくわえる。そして、水酸化マグネシウムMg(OH)2炭酸カルシウムCaCO3硫酸バリウムBaSO4などの不純物をふくむ沈殿物(沈殿)を濾過した濾液に、塩化水素ガスを通じて純粋な塩化ナトリウムを結晶させている。

Mg2+ + Ca(OH)2 → Mg(OH)2↓ + Ca2+
Ca2+ + Na2CO3 → CaCO3↓ + 2Na+
SO42+ + BaCl2 → BaSO4↓ + 2Cl-
(注)「↓」は、沈殿を意味している。

IV

結晶の構造

結晶は、塩化ナトリウム型構造(食塩型構造、岩塩型構造ともいう)をとり、ナトリウムイオンNa+と塩化物イオンCl-はそれぞれ面心立方格子をつくり、各イオンは他の種類のイオンが6個、接している。

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