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溶鉱炉で、鉄鉱石から銑鉄をとりだす工程を製鉄、とくに銑鉄にするとき製銑といい、さらに炭素の含有量をさげて、鋼にしていく工程を製鋼というが、製鉄というときには、製鋼までをふくむことも多い。現在の高炉会社は、製鉄所の中に、製鋼、圧延(→ 圧延機)、表面処理(→ 表面処理鋼板)など、一貫した設備をもっている。そのため、銑鋼一貫体制という。炭素やケイ素、リンなどの含有量を少なくする工程は、とくに吹錬(すいれん)という。
鉄は、銅にくらべると、融点が高く、鉱石からの製錬がむずかしい。そのため、人類が利用した金属としては、銅のほうが先だった。銅は、水や酸素と反応しても長期にわたって原形がのこるが、鉄は、条件によっては、完全になくなってしまう。そのため、正確に鉄の起源を確定しにくいということもある。→ 金属器時代:青銅器時代:鉄器時代
人類が、鉄鉱石から鉄を製造する技術を、いつごろ発見したかは不明である。おそらく前4000~前3000年には、すでに鉄という材料を知っていたと考えられている。エジプトで発見された鉄製の道具は、前3000年ごろのもので、装飾品としては、それ以前からつかわれていたと推定される。しかし、初期の鉄器は、成分分析の結果、自然の状態で鉄合金になっている隕鉄(→ 隕石)を原料にしたものが多い。
鉄鉱石から鉄をとりだす方法は、前3000年ごろには発見されており、現在のトルコ中部のアナトリア(→ 小アジア)地方では前1400年ごろに製鋼技術が発見されていた。鉄で道具や武器をつくるようになると、銅や青銅にかわっていった。 小アジアより西では、中世まで錬鉄がつかわれたが、中国では紀元前から銑鉄を材料とした鋳物(鋳鉄)などがつくられ、鋳造技術が発達した。その理由はさまざま推測されているが、中国では、青銅の溶解や陶器の製作で、炉を高温にする技術が発達していたことや、石炭をつかうことが原因だと考えられている。 錬鉄は、完全に溶融させて精錬するのではなく、高温でやわらかくなった鉄を、ハンマーでたたいて不純物を除去するもので、炭素がとけている量は少なく、やわらかい鉄しかできない。これにくらべ高温で完全に溶融してつくる銑鉄は、多量の炭素をとかすことができ、かたい材料になる。 日本列島では、各地の発掘調査から、縄文時代終末期に大陸から鉄器がつたわってきた。やがて製鉄がはじまり、九州から中国地方、近畿へとつたわっていったと推定されている。本格的な製鉄は古墳時代の5世紀ごろにはじまる。→ たたら
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