感染症
感染症 かんせんしょう Infectious Disease
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感染とは、微生物がヒトの組織や表面に定着して増殖することをいい、医学ではヒトの病気となる感染を対象とする。感染によって病的障害がおきた場合、その障害を症状、その病気を感染症とよぶ。しかし、結核のように結核菌の感染をうけても発症しないこともあり、感染と発症は区別される。
日本国内では、北里柴三郎の時代からヒトからヒトにうつる病気のことを伝染病とよんでいた。しかし、伝染と感染が同義語のようにあいまいにつかわれてきたため、破傷風のようにヒトへ直接伝染しないものも伝染病とされてきた。そのため、近年は伝染病をふくめて、病原体に感染しておこる病気を広く感染症とよぶようになっている。
病原体とは、感染症の原因となる微生物の総称で、電子顕微鏡レベルの大きさのプリオンやウイルス、光学顕微鏡レベルの大きさの細菌やカビ、肉眼でも観察できる寄生虫まであり、ヒトからヒトへいろいろな経路をへて感染していく。
16世紀初頭にヨーロッパで大流行した発疹チフスやペストを見聞きした経験から、タマネギの皮をむくと発散する物質によって涙が出るように、ペストなどの病気は病人が近くにいなくても、病人の発散する物質によって伝播(でんぱ)すると考えられた。今日の知識から判断すると空気伝染に相当するのである。カによる日本脳炎(→ 脳炎)、シラミによる発疹チフス、ノミによるペストのように昆虫によって伝播することは、19世紀後半から20世紀初頭になるまでわからなかった。ネズミのノミがペスト菌を伝播することは、北里柴三郎によって1897年に発見され、ネズミをとるネコをかうことが奨励された。
微生物が侵入する門戸は、すべて体外に面した上皮細胞集団で、皮膚上皮、呼吸器粘膜、消化器粘膜および眼と泌尿生殖器粘膜などである。これら体表面の細胞に直接感染するのが一般であるが、ときには表面の創傷または昆虫などの刺傷、輸血などにより直接血流中に侵入することもある。
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