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項目構成
木材の木口面を顕微鏡でみてみると、針葉樹材は同じような円形ないし角張った仮道管がならび、春から夏にかけて生長した、大きめで壁の薄い細胞群(早材)と夏から秋にかけて生長した、小さく壁の厚い細胞群(晩材)が交互になっている。これが年輪である。樹種によっては樹脂のはいった樹脂間道が散在するものもある。アカマツ、カラマツ、エゾマツなどは樹脂間道をもつ樹種である。 いっぽう、広葉樹材は、小さな細胞(木繊維)の中に、径の大きい管のような道管が多数みられる。この道管の配列の仕方によって広葉樹は、大きい道管が年輪にそって規則正しくならぶもの(環孔材)と、比較的小さい年輪が全体にちらばってあるもの(散孔材)、さらに放射状にならぶもの(放射孔材)にわけられる。さらに樹種によっては、放射組織が大きくめだつものがあり、道管の状態とあいまってその樹種特有の木目を形成する。代表的な環孔材がミズナラ、ケヤキ、ヤチダモ、散孔材がブナ、マカンバ、カツラ、ホオノキ、放射孔材がアカガシ、シラカシなどである。この中でミズナラ、シラカシおよびブナなどでは、放射組織が大きく、材面に樹種固有の斑点があらわれる。
これらの組織の中で、針葉樹の仮道管は、樹体をささえる役割と同時に、生育時には水分や養分をはこぶ役割をはたしている。これに対し広葉樹では、木繊維が樹体をささえ、道管が水分や養分の運搬をうけもち、役割を分担している。 樹体をささえる針葉樹の仮道管、広葉樹の木繊維は、いずれも径が0.01~0.05mm程度、長さがその数十倍あるいはそれ以上もある細長いもので、材の縦方向(繊維方向)につながり、木口面では整然とならんで年輪を構成し、全体としていわゆるハニカム構造になっている。しかも1個の細胞は、セルロースの束(ミクロフィブリル)が、何層もかさなった強い壁からできている。
木材の化学成分についてみると、細胞壁はセルロース、ヘミセルロース、リグニンの3成分からなっており、それぞれの構成割合は50%、20~30%、20~30%とされる。針葉樹はリグニンが多く、ヘミセルロースが少ないのに対し、広葉樹は逆である。細胞壁では、糸状のセルロースの束の隙間(すきま)をリグニンとヘミセルロースがうめ、細胞と細胞との間はリグニンによってしっかりと接着されている。さらに、樹種によってそれぞれ各種の抽出成分をもち、それが樹種特有の匂いや、耐久性などの特性に関与している。
木材の多くは、その繊維を紙の原料として利用するほか、樹種によっては、樹液に、工業原料として重要なタンニンや天然ゴム(→ ゴム)、ウルシなどの成分をふくんでいるものもある。 直接に樹皮を染料につかったり、乾留(蒸し焼き)して、染料や塗料、防腐剤、アルコール類、酢酸などの工業原料もえられる。
木材はうつくしい材色、木目をもち、加工しやすいこととあいまって、建築、家具などにひろく利用されている。木材は、ほかの材料にはみられない特性をもち、それらにもっとも大きな影響をあたえるのが、比重と含有水分(含水率)である。
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