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中国原産の落葉高木。裸子植物である。中国では銀杏のほか、公孫樹とも書く。また葉の形がカモの脚に似ていることから鴨脚樹ともいったが、この中国語を日本人がヤーチャオと聞いたことから、やがてイチョウとよぶようになったと、大槻文彦が「大言海」でのべている。イチョウの仲間は古生代末に出現し、主として中生代ジュラ紀に世界各地で繁茂した。現存する唯一の種であるイチョウは、メタセコイアとともに「生きている化石」として知られている。
中生代には同じ目(もく)の植物がほかにも多くあり、化石種(→ 化石)では7属が報告されているが、中生代末に急速に衰退し、現在、生きのこっているのはイチョウ1種だけである。葉は上に種子をつけ、鞭毛をもった精子をつくるなど、シダ植物に似たところがある。研究の結果、針葉樹よりむしろソテツに近縁の植物であることがわかった。日本の三畳紀やジュラ紀層からも化石が発見されている。
高さは10~40mになる。葉は扇形で、葉脈は付け根から先まで二またに分岐をくりかえし広がっている。大きな枝から、短枝というひじょうに生長のおそい小さな枝を出し、そこに毎年、葉をつける。雌雄異株で、雌花と雄花は別の木につく。 日本での花期は4月。雄株のつける花粉は風にはこばれ、雌株は秋に異臭のする肉質の外種皮におおわれた種子をつける。このため、雌株は観賞用にはこのまれない。中華料理や日本料理では、銀杏(ぎんなん)とよばれる種子が珍重される。
イチョウは公園や庭園によく植えられる。大気汚染、日照不足などの都会の悪条件にも強いため、大都会の街路樹としても植えられる。 このような多角的な利用のため、さまざまな園芸品種がつくりだされてきた。トウガタイチョウ、シダレイチョウ、オハツキイチョウ、チチイチョウ、キレハイチョウ、フイリイチョウなどである。
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