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長さにメートル(m)、質量にキログラム(kg)を基本単位とした十進法の計量単位系。現在は国際単位系(SI)に代表される。メートル法の基本的な体系は1790年代にフランスで制定され、長さの単位をメートルmètreとよんだことにはじまる。その後メートル法は大多数の国で共通の度量衡の単位系として採用され、また、すべての国で科学的な仕事にもちいられる単位系として採用された。
1メートルの起源は、北極点からパリをとおって赤道までの子午線の距離の1000万分の1と定義したことによる。1792~99年の7年間にわたって、フランスの科学者たちがこの距離を測定したが、地球を完全な球体として計算し、その1000万分の1を基準とした。しかし、のちに地球が完全な球体ではないことが発見されたため、メートルは国際メートル原器である白金とイリジウム合金製の棒にきざまれた2本の細い線の間の距離と定義された。さらにのちになって、メートルはクリプトン86同位体から出る光の波長で定義しなおされた。現代の科学での測定はさらに精密さを必要とし、1983年にメートルは光が真空中を2億9979万2458分の1秒間にすすむ距離に等しい長さとして再定義された。
18世紀末に制定された当時のメートル法では、長さの単位メートルから他の単位もみちびかれていた。その後1900年までにメートル法はMKS単位系(メートル・キログラム・秒)にもとづくようになった。そこでは、質量の単位はグラムからキログラムに定義しなおされ、時間の単位である秒(S)がくわえられた。のちに電流の単位アンペア(A)がくわえられ、MKSA単位系(メートル・キログラム・秒・アンペア)がつくられた。小さい量のための単位も科学にとって必要であったので、CGS単位系(センチメートル・グラム・秒)も使用されるようになった。単位の10の何乗かをしめすのにギリシャ語やラテン語の接頭語も提案された。20世紀半ばには、こうした科学技術の発展などの結果、メートル法の中で、多様化、複雑化がすすみふたたび統一の必要が生じた。その結果、60年の国際度量衡総会で、MKSA単位系の長さ、質量、時間、電流に、温度、光度をくわえた6つの単位を基本とする単位系をまとめ、国際単位系(SI)という名称をきめた。71年には、物質量がくわわり、今日のSIの骨格がかたまった。
日本では、幕末からヤード・ポンド法やメートル法が外国から入ってきていた。明治新政府は度量衡の新制度をつくるため、メートル法をとりいれる検討をはじめた。しかし、メートル法をそのままとりいれるのはあまりにも唐突なので、まずそれまでの長さの単位である尺と質量の単位である匁(もんめ)などをメートル法にもとづいて定義した。1891年(明治24年)には度量衡法を公布して、メートル法と尺貫法の両方の単位系を採用してうごきだした。政府はメートル法一本にしたかったが、その思いとは逆に、1909年にはヤード・ポンド法も公認した。日本の工業化がすすむにつれ、度量衡統一の必要性がますます強くなり、21年(大正10年)には度量衡法をメートル法専用へ改正した。第2次世界大戦後の51年(昭和26年)、度量衡法にかわる法律として計量法が公布され、メートル法にもとづいて法定計量単位がさだめられ、それ以外の単位を取り引きや証明に使用することが禁止された。現在では、国際単位系(SI)の発展にあわせた新計量法が93年(平成5年)から施行されている。
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