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パリ、セーヌ川右岸にあるフランスの国立美術館。美術館のあるルーブル宮殿は1682年までフランス王の宮殿だったもので、1546年、フランソワ1世の治下、フランス人建築家ピエール・レスコの案にもとづき着工された。現在、絵画ギャラリーの中心となっているグランド・ギャラリーは、17世紀初頭に、アンリ4世によってつくられたものである。 美術館としての開館は、フランス革命さなかの1793年。歴代のフランス国王のコレクションをルーブル宮殿内に公開展示したことにはじまる。フランス人画家ダビッドがその管理委員会の委員長に指名され、1848年には国有財産となった。
コレクションの中心はルネサンス期のイタリア絵画で、収集家でパトロンでもあったフランソワ1世の所蔵品だったレオナルド・ダ・ビンチの作品「モナ・リザ」「岩窟の聖母」や、ラファエロの「美しき女庭師」など名品が数多い。収集品は、リシュリュー、マザラン、コルベールらの宰相が国王のためにおこなった収集活動によって充実したものとなった。その中にはイギリス国王チャールズ1世のコレクションもふくまれている。また、ナポレオンが遠征によって獲得した膨大な量の絵画や芸術作品もくわわり、一時「ナポレオン美術館」ともよばれたが、ナポレオン失脚後、大部分は返還された。 収集品は7つの部門にわかれて管理されている。古代エジプト部は、1826年につくられ、ナポレオンのエジプト遠征によってフランスにもたらされた収集品の研究と展示をおこなっている。古代オリエント部は、メソポタミア・イスラム美術の収集で知られる。そのほか、「ミロのビーナス」のある古代ギリシャ・ローマ部、フランス宮廷の宝石類をふくむ中世・ルネサンス・近世美術工芸部、素描・版画部、中世・ルネサンス・近世彫刻部、絵画部がある。 世界でもっとも重要なコレクションとされる絵画部は、ヨーロッパのさまざまな画派による作品数千点をあつめている。また、中世以降19世紀初頭までの、フランス絵画の膨大なコレクションもある。ルーブルに隣接したジュ・ド・ポーム・ギャラリー(いわゆる印象派美術館)は、印象派と後期印象派の作品を展示してきたが、そのうちフランス印象派と後期印象派の作品は1986年以降、セーヌ川左岸のオルセー美術館に収蔵されている。
1993年にリシュリュー・ウイングが開館した。ルーブル宮の北ウイングにあたり、かつてフランス大蔵省のあった場所が展示場に生まれかわったもので、この開館をもって、81年に着手されたルーブル宮全体を展示場とするプロジェクトの第2段階がおわったことになる。このプロジェクトによって、中国系アメリカ人建築家イェオ・ミン・ペイの設計によるガラスのピラミッドの入場口がナポレオン広場にもうけられた。 ルーブル美術館はカタログやパンフレットのほか雑誌「レビュー・ド・ルーブル」を発行し、新しい収集品や展示についての情報、他のフランス国内の美術館・博物館に関する情報などをつたえている。
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