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脊椎(せきつい)動物や少数の下等動物の上顎(うわあご)と下顎についている硬い石灰化した組織。おもに咀嚼(そしゃく)するのにつかわれる。ガリガリかじったり、穴をほったり、たたかうためにつかう動物もいる。歯の形は進化がすすむにつれて発達した。サメのようにマツカサ形の歯がうろこのように列をつくっている単純なものから、哺乳類のように複雑な形をしたものまである。
ヒトの歯は、かむ以外にも大事な働きをしている。たとえば、話をするときには舌が歯をおし、歯がつっかい棒の働きをしたり、歯と舌をこすって、ある音(おん)が発音される。顔の形や表情もつくったりしている。歯がぬけていたり、生え方がととのっていなかったりすると、容貌(ようぼう)に影響する。
ヒトの歯は、歯冠とよばれる外にでた部分と、歯根とよばれる顎(あご)にうまった部分からできている。歯冠のいちばん外側の層はエナメル質という石灰化した組織で、体じゅうでいちばん硬い。エナメル質の内側には象牙(ぞうげ)質という骨のような物質があり、エナメル質の内側から顎までひろがって歯根をつくっている。 歯根の象牙質は、セメント質の硬くてうすい膜につつまれ、歯根自体は歯根膜の弾力性にとむ線維でしっかりとささえられている。歯根膜は、セメント質から歯槽硬線とよばれる顎の厚い骨の層までのびている。 歯冠の象牙質は歯髄腔をとりかこみ、歯髄腔は歯根までのびて歯根管になる。歯根の先端の歯根管の穴から血管や神経や結合組織が歯根や歯髄腔にはいっている。
ヒトの胎芽では、妊娠第2カ月目に外胚葉組織と中胚葉組織でできた歯蕾(しらい:または歯胚)がでてくる。このうち外胚葉組織は石灰化してエナメル小柱(エナメル芽細胞)になり、さらに発達して歯冠をおおうようになる。これに対して、中胚葉組織は歯冠の象牙質と歯髄腔に分化し、象牙質の石灰化がつづいて、歯根と歯根管ができる。 その後に血管や神経や、結合組織が、歯根管をとおって歯髄腔までのびてくる。歯胚のある細胞は、象牙質をたえずつくるので歯根が長くなり、それにつれて歯髄腔と歯根管はせまくなる。歯が発達しつづけると、歯が生えだす力で歯冠は歯茎をつきぬけて外にでてくる。
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