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広義では、複数の者の合意で法律的効果の発生を目的としたものをいう。この意味での契約には、債権の発生を目的とした契約(債権契約、狭義の契約。民法第3編第2章)のほか、物権の設定を目的とした契約(物権契約)、婚姻・養子縁組など、さらには国や地方公共団体が締結する公法上の契約など多くのものがふくまれる。契約については、近代法における私的自治の原則の基本的要素としての「契約自由の原則」が基本的な指導原理としてある。以下、狭義の契約についてのべる。→ 法律
契約は、対立する2つの意思表示の合致によって成立する(申し込みと承諾)。ただし、そのほかに契約成立のための要件を必要とする契約もある(要物契約。合意だけで成立するものは諾成契約。下記の13種の契約のうち、消費貸借・使用貸借・寄託が要物契約で、それ以外は諾成契約にあたる)。契約の成立によって、合意内容どおりの債権債務関係が当事者間に生じる。紛争になったときはこの合意内容を確定する作業、すなわち契約の解釈が重要な問題となる。その際には、その契約自体のみでなく信義則や慣習などを考慮にいれて解釈がなされる。 民法典は13種の契約類型(贈与・売買・交換・消費貸借・使用貸借・賃貸借・雇用・請負・委任・寄託・組合・終身定期金・和解)をあげて契約解釈の助けとしている(典型契約という)が、契約自由の原則により、これらにあてはまらない契約も自由に締結できるのはもちろんである。 契約による権利者は義務者が履行をしない場合は訴訟をへて強制的に契約内容を実現できるほか、ケースに応じて、損害賠償を請求したり、契約を解除できる。当事者がたがいに対価的意味をもつ給付をする契約を有償契約といい(売買・賃貸借など)、そうでない契約を無償契約という(無償委任・使用貸借など)。有償契約には売買に関する規定が準用される。また、当事者双方が、たがいに対価的意味の債務を負担する契約を双務契約、そうでない契約を片務契約という。双務契約はすべて有償契約だが、片務契約はつねに無償契約であるとはいえず、有償契約の場合もある。双務契約では同時履行の抗弁権(民法533条)および危険負担(534~536条)が問題となる。 経済社会の発展にともない、企業対労働者、大企業対中小企業、企業対消費者などといった例にみられるように、当事者間の関係が自由で平等で独立したものではないため、契約自由の原則をそのまま適用できず、公権力による後見的作用を必要とする領域もふえてきている。
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