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樹上生活をおくる動きのにぶい数種の哺乳類の総称。南アメリカおよび中央アメリカの熱帯林に生息する。
ナマケモノは2科に分類される。ノドジロミユビナマケモノに代表されるミユビナマケモノ科と、ホフマンナマケモノに代表されるフタユビナマケモノ科である。いずれも頭胴長は、約41~74cm。小さな頭部はひらたく、大きな目としし鼻が特徴。耳は外からは見えない痕跡器官となっている。体は灰色がかった茶色の短い毛でおおわれ、ミユビナマケモノには小さな尾があるが、フタユビナマケモノの場合は尾がまったくないか痕跡程度となっている。
1万年以上前の更新世(→ 第四紀)に南アメリカにいた巨大なオオナマケモノ(メガテリウム)は、頭胴長が6mにもたっしゾウに匹敵する大きさで、地上でくらしていた。歴史時代まで生息していたらしく、パタゴニア地方の先住民の伝説にも登場するが、南北アメリカ大陸が陸続きになったことで侵入してきた捕食者により絶滅した。
寿命は比較的長く、10年以上生きる場合もある。生涯の大半を太い枝にぶらさがって、食べる、ねむるはもちろん、交尾、出産までそのままですごす。四肢でぶらさがるため、顔は上向き、背中が下向きになる。四肢は長く、よく発達しており、長い湾曲した鉤爪(かぎづめ)をひっかけるようにして枝をつかむ。前肢は後肢より長く発達していて、よくうごく。とくにミユビナマケモノの場合は、この点が顕著である。移動するときは、肢(あし)を1本ずつゆっくり慎重にうごかしてすすむ。木から地上におりるのは、週に約1回の割合で排便および排尿するときだけである。あるけないため、地上では仰向けになるか、腹ばいで移動する。 日中は、前肢の間に頭をいれ、四肢をよせあって枝につかまり、まるくなってねむっている。この姿勢は遠目には大枝の切り株のようにみえるため、ジャガーなどの天敵から身をまもる擬態になる。また、体毛に藻類が付着し、体全体が緑色でおおわれているため、周囲の葉や苔(こけ)と見分けがつかなくなる種もいる。ふだんはほとんど声をださないが、ときどき低いかなしげな声を発する。食べるのは主として葉と新芽で、口のとどく範囲に独特なゆっくりした動作で葉をひっぱってきて食べる。メスは毎年、1頭の子をうむ。子は単独で行動できるようになるまで母親にしがみついてすごす。 分類:哺乳綱アリクイ目(貧歯目)ミユビナマケモノ科とフタユビナマケモノ科。ノドジロミユビナマケモノの学名はBradypus tridactylus。ホフマンナマケモノの学名はCholoepus hoffmanni。
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