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社会性をそなえた、はちみつをつくるハチ。はちみつと蜜ろう(→ ろう)をつくることから、もっとも経済的価値が高い昆虫とされる。しかし、実際にはその活動の中でもっとも有益なのは、さまざまな農作物への授粉効果である。ミツバチの恩恵にあずかっているのは、果樹、野菜や飼料用作物だけにかぎらない。表土を保持して土壌の浸食をふせいでいる多くの野生植物もまた、その恩恵にあずかっているのである。→ ハナバチ 日本にはニホンミツバチとセイヨウミツバチの2種類がいる。ニホンミツバチは、北海道をのぞく日本全国に分布するが、セイヨウミツバチが輸入されてから減少しはじめた。ミツバチの習性については、セイヨウミツバチをつかってくわしく研究されている。体長は、セイヨウミツバチの働きバチで14mm。女王は20mm。ニホンミツバチはこれよりやや小さい。
ミツバチは社会性昆虫であり、女王を中心とする大家族集団であるコロニーのメンバーとしてしか生きのびることができない。
ミツバチのコロニーは、女王(メス)、オスバチ、働きバチ(産卵能力のないメス)の3者からなりたち、役割を分担している。それぞれがコロニーに必要とされる特別な本能をそなえている。
女王はコロニーの中で唯一、生殖能力をもったメスであり、したがってすべてのオスバチ、働きバチ、そして将来の女王の母親である。女王は並みはずれた産卵能力をもっている。1日に1500個以上の卵をうむことがあり、その重量は女王自身の体重とほぼ同じである。 女王の体は、解剖学的にオスバチや働きバチとは大きくことなっている。胴が長く、とくに腹部が働きバチよりかなり大きい。カーブした滑らかな針をもち、くりかえしつかっても命に別状はない。それに対して、働きバチはまっすぐで逆かぎのついた針をもっているので、ひとたび針でさすと、逆かぎが相手の体にしっかりと食いこみ、のこってしまう。そのため、針をひきぬこうとすると腹部がちぎれ、その後まもなく死んでしまう。 女王には、働きバチのような花粉かごや蜜ろうの分泌腺、よく発達した蜜袋などのはたらくための器官はない。食物はほとんどローヤルゼリーとよばれる蜜だけで、これは働きバチの頭部にある下咽頭腺から分泌される。女王の平均寿命は1~3年である。
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