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カナダ

カナダ Canada
百科事典項目
マルチメディア
アメリカ大陸への人類の移住アメリカ大陸への人類の移住
項目構成
6

エネルギー

急流河川が多く、水力発電量は世界でも有数である。水力発電量の約85%が、ケベック州、オンタリオ州、ニューファンドランド・ラブラドル州、ブリティッシュコロンビア州で供給されている。なかでもケベック州のジェームズ湾にそそぐラグランドリビエール川に1985年に完成したロベール・ブラッサなど3つの発電所と、ニューファンドランド・ラブラドル州のチャーチル・フォールズの発電所は大規模をほこる。

1950年代以降は豊富なウラン資源の活用が計画され、62年にオンタリオ州のロルフトンに最初の原子力発電所がつくられた。その後、70年代初めにはオンタリオ州のピカリングに、90年代にはオンタリオ州ブルース半島に巨大な原子力発電施設が建設された。オンタリオ州エリー湖畔のナンティコークには世界有数の規模をほこる火力発電所がある。2003年の発電量は5663億kWhであり、その58.7%は水力、27.3%が火力、12.5%が原子力による。電力はアメリカにも輸出している。

7

観光

カナディアン・ロッキー(ロッキー山脈)やナイアガラ滝など、季節ごとに変化するうつくしい自然と雄大な景観にひかれて、多くの観光客がカナダをおとずれる。春には全国で花祭りが開かれ、なかでもノバスコシア州アナポリスバレーやブリティッシュコロンビア州オカナガンバレーの花祭りが知られている。また、5月のオタワの春祭り(チューリップ・フェスティバル)や、7月のアルバータ州のカルガリー・エキシビションとスタンピード(カウボーイの祭典)は世界的に有名である。秋にはナイアガラのブドウとワイン祭りがあり、冬はスキー客でにぎわう。

観光業はカナダの主要産業であり、年間の観光客は1827万人にのぼり、その多くはアメリカ人である。観光収入は年間206億米ドル(2006年)に達している。

8

通貨と貿易

通貨単位はカナダ・ドル(1ドル=100セント)。カナダ銀行が中央銀行で唯一の発券銀行。商業銀行はカナダ・ロイヤル銀行、トロント・ドミニオン銀行、カナダ・コマース銀行(CIBC)、モントリオール銀行、ノバスコシア銀行の五大銀行がある。国内の主要な銀行のほとんどがトロントに本店をおいている。

カナダの主要輸出品は、16~18世紀には魚類と毛皮だったが、19世紀には、ローレンシア台地で伐採されるストローブマツなどの木材にかわった。1885年のカナダ太平洋鉄道(CPR)の完成後、20世紀に入ると鉄道網の整備がすすみ、西部平原諸州が開かれてコムギが輸出の中心となる。この時期には鉱物資源の開発もすすみ、その一方で、オンタリオ州やケベック州の北部からトウヒ材が産出され、原材料の輸出が拡大した。また、農業、林業、鉱業による1次産品の加工業から工業が発達し、製品の輸出がはじまった。

2004年の輸出総額は3165億米ドル、輸入総額は2734億米ドルで、1人当たり貿易額は世界でも上位にある。最大の貿易相手国はアメリカで、輸出の5分の4以上、輸入のほぼ3分の2を占める。鉱物、木材、穀物は現在も重要な輸出品だが、近年は工業製品が中心となっている。アメリカへの輸出品でもっとも多いのは、自動車と関連部品である。1989年にアメリカとの2国間自由貿易協定(FTA)が発効し、94年にはメキシコもくわわり、NAFTA(北米自由貿易協定)がむすばれた。

貿易の最大相手国はアメリカで、アメリカ以外の主要輸出相手国はイギリス、日本、中国、メキシコ、ドイツ、韓国、主要輸入相手国は中国、メキシコ、日本、ドイツ、イギリスである。おもな輸出品は、自動車と自動車部品、原油、天然ガス、金属および金属製品、木材、新聞用紙、パルプ、コムギ、産業用機械、通信機器、化学製品など、輸入品は自動車部品、自動車、機械、化学製品、コンピューター、原油、通信機器などである。

9

交通とコミュニケーション

カナダの広大な国土には河川や湖、海峡、山地など地形上の障害が多く、また人口が分散しているために、効率的で経済的な交通機関の整備が不可欠だった。開拓初期から水上交通の重要性は高く、1959年にセントローレンス水路が開通すると、産業は飛躍的な発展をとげた。現在、セントローレンス-五大湖水上交通システムは、セントローレンス湾から内陸に約3800kmものびている。主要港は、バンクーバー、セティル、モントリオール、ポールカルティエ、ケベックハリファックスセントジョン、サンダーベイ、プリンスルパート、ハミルトンである。

カナダの鉄道は大陸横断鉄道と、東部の都市間をはしる路線が中心で、その運行はカナダVIA鉄道がおこなっている。カナダ国内の鉄道は、かつてはおもに国営のカナダ・ナショナル鉄道(CN)と民営のカナダ太平洋鉄道(CPR)がになっていたが、1977年にCNとCPRの旅客部門を統合して設立された、国出資のVIA鉄道がカナダ全域の旅客輸送をあつかうことになった。しかし、その後も鉄道による旅客輸送は飛行機と自動車におされて衰退し、政府は89年に50%以上の旅客路線縮小を決定。93年にはさらに縮小策がとられ、95年に政府はCNを民営化している。現在、VIA鉄道はアメリカの鉄道と提携したり、水上輸送やトラック輸送との連携によって輸送力の向上をはかっている。なお、鉄道による貨物輸送は、民間の鉄道会社がおこなっている。鉄道総延長は5万7671km(2005年)。

2004年の道路の総延長は140万8900km、そのうち高速道路は2万4239km(1999年)である。62年に完成したカナダ横断ハイウェーは、ニューファンドランド・ラブラドル州のセントジョンズとブリティッシュコロンビア州のバンクーバーをむすんでいる。

空路ではエア・カナダ(AC)が国内、国際両路線を運航しており、そのほか多くの航空会社が国内路線を運航している。510以上の飛行場が認可されており、なかでもトロントのレスター・ピアソン国際空港、バンクーバー国際空港、モントリオールのトルドー国際空港、カルガリー国際空港、オタワ国際空港は利用客が多い。

公営のCBC(カナダ放送協会)はAM、FM、短波放送をふくむ多くのラジオ局やテレビ局を所有し、運営している。放送は英語とフランス語、さまざまな先住民族の言語によっておこなわれ、ほとんどの国民が視聴している。1996年にCBCは、2つのラジオ放送局をつかってインターネットによる放送をはじめた。日刊新聞は、英語のトロント・スター、グローブ・アンド・メール、フランス語のル・ジュールナル・ド・モンレアルなど103紙(2004年)あり、1日の発行部数は472万部である。

VI

環境問題

カナダは広い国で、国土の面積は世界で2番目に大きい。しかし人が居住してない地域が多く、人口の90%がアメリカ合衆国との国境沿いと南部のいくつかの大都市に集中している。カナダ経済は、おもに森林資源と水産資源、および水力資源によってささえられているが、とくに深刻な環境問題をひきおこしているのもこの3つの分野である。

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