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90~900mの落差の水を利用できる装置として、アメリカの技術者レスター・ペルトンの名前にちなんだペルトン水車が、19世紀の後半につかわれるようになった。 この水車では、高い位置に貯蔵された水が、長い導水管または導水路を通じて噴出口にながされ、そこで落下エネルギーは高速の運動エネルギーに転換される。この高速流水がまがったバケットにむけられ、流れを180°近く転回させて運動エネルギーを生みだす。ペルトン水車の動作原理は、膨張する水の反動ではなくて、水車に対する流水の衝撃によるものなので、この種の水車は、衝動水車ともいわれている。
20世紀の初期に、水力発電に対する需要がますます増加し、3~9mの落差の小さいダムでも利用できる適当なタービンの必要性が高まった。1913年に、オーストリアの技術者ビクター・カプランが、はじめてプロペラ・タービン(カプラン水車)を提案した。 これは、基本的には、船舶のプロペラを逆回転させるのに似た動作をするものであった。カプランは、後にこのタービンを、羽根と軸のとりつけ角度が回転するように改良した。この可変ピッチの羽根は、水の落差または流量に対して羽根を最適角度にすることで、効率を改善した。
水力発電機によって生みだされる電圧を一定にするために、タービンの速度は、そこにかかる水圧の変化にかかわりなく、一定にたもたれなければならない。このため、フランシス水車もカプラン水車も、流量を制御するために、案内羽根の入り口をあけたりとじたりする大がかりな制御機構が必要となる。 カプラン水車の場合は、羽根のピッチをかえるための制御が必要となる。ペルトン水車の装置では、流水は供給ノズルを開閉して調節する。この場合は、長い導水管の中の急速な流量の変化が、ウォーター・ハンマーとよばれるはげしい水圧を生じ、ときには破壊の危険もあるので、一時的にあふれた水をのがすバイパス・ノズルの設置が必要である。 この調節は、供給ノズルと放水ノズルの両方を通過する水の総量を、バイパス・ノズルをとじるのにあわせて、一定にしておかなければならない。バイパス・ノズルの閉鎖は、ウォーター・ハンマー現象が発生しないように、ゆっくりとやらなければならない。
現代の水力タービン装置は、より落差の大きい、大規模なものにむかう傾向にある。設備の規模に応じて、カプラン・タービンは最高60m、フランシス・タービンは最高600m程度までの落差につかわれるのが一般的である。
ペルトン水車をつかった世界で最高の落差(約1770m)の設備は、オーストリアのライセックにある。また、世界で最大の設備は、ブラジルのイタイプダムの発電所に設置されているが、ここには、おのおの700MW(メガワット:メガ=100万)の能力をもつ18基のフランシス水車が設置されており、合計で1万2600MWの発電能力がある。 北アメリカで最大の設備は、東部カナダのジェイムズ・ベイのラ・グランデにある。ここには、おのおの333MWの能力をもった22基の発電機があり、合計で7326MWの能力がある。アメリカ合衆国最大の設備は、コロンビア川にかかっているグランド・コーリー・ダムにあり、合計で約6500MWの能力がある。
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