Windows Live® の検索結果
Windows Live® の検索結果 ページ 4 / 4
項目構成
蒸気タービンの動作は、蒸気が膨張すると温度がさがり、内部エネルギーは減少する、という熱力学の原理にもとづいている。この内部エネルギーの減少は、蒸気粒子の加速という形で機械エネルギーに転換される(→ 熱力学)。この転換によって、大量の運動エネルギーが直接利用できる。蒸気を膨張させる場合、膨張による内部エネルギー100Btu(イギリス熱量単位:1Btu≒1055J)の減少は、結果として蒸気の粒子の速度を、およそ2900km/時の速さに増加させる。このような速度になると、利用できる運動エネルギーは大きくなる。 これらの蒸気タービンは、ことなる2つの原理にしたがってつくられているが、基本的な部分はすべて同様である。蒸気タービンは、蒸気がながれて膨張し、温度が低下して運動エネルギーを獲得するノズルまたはジェットと、急速に移動する蒸気がそこに圧力をぶつける羽根からできている。ジェットと羽根の設置を固定式にするかどうかは、タービンの種類による。タービンは、これら2つの基本的な構成部品のほかに、羽根車、回転軸、タービンに蒸気をとじこめるケーシング、および潤滑装置や調整器などのさまざまな付属部品を装備している。蒸気タービンにも、衝動タービンと反動タービンの2種類がある。
蒸気タービンのもっとも単純な形は、いわゆる衝動タービンであるが、これには案内羽根がタービンのケーシングの内側に固定されており、中央の回転軸に羽根がとりつけられている。固定されたノズルをとおして蒸気が羽根の上を通過すると、羽根は膨張した蒸気の運動エネルギーの一部を吸収し、羽根がとりつけられている軸を回転させる。タービンは、一方の口からはいった蒸気が内部エネルギーのほとんどをうしなうまで、一連のノズルをとおして膨張しつづけるように設計されている。
反動タービンの場合も、ある程度は蒸気が羽根にあたる衝撃によって機械的エネルギーがえられるが、大部分は蒸気が膨張する加速によってえられる。この種のタービンは、固定羽根と回転羽根が1組になっており、蒸気が羽根の間を通過するとき、膨張するノズルの役割をはたすように設計されている。反動タービンの羽根は、ふつう、軸ではなくてドラムの上にとりつけられ、このドラムがタービンの回転軸としての役割をはたす。
いずれのタイプのタービンでも、蒸気の中のエネルギーを有効に利用するためには、多くの段をもうけておく必要がある。つまり、回転軸には羽根が1列だけでなく、数段にわたってとりつけられている。各段では、わずかな熱エネルギーが運動エネルギーに転換される。もしエネルギーの全部の転換を1つの膨張段階でおこなうとすると、タービンのローターはとんでもない回転速度になってしまうからである。 一般的に反動タービンは、衝動タービンよりも多くの段を必要とする。同じ直径とエネルギーの場合は、反動タービンは最前段の効率のために2倍の段を必要とする。見かけ上は衝動タービンといわれている大型タービンも、効果的なバケットへの蒸気の流れを確実にするために、蒸気の流入口の先端にいくらか反動を採用している。見かけでは反動タービンといわれている多くのタービンも、はじめに衝動制御段をもっているが、これは全体の段数を節約するためである。 蒸気は、タービンの段を通過しながら膨張し、体積が増加するので、蒸気が通過する空間は段ごとに大きくしなければならない。タービンの実際の設計では、この空間の増加は、段ごとに羽根を長くしていき、羽根のとりつけられたドラムまたは車輪の直径を大きくしたり、さらに2つ以上のタービンを平行につけくわえたりして実現する。その結果、小規模な工業用タービンは多少円錐形をしており、高圧の取り入れ口では直径がもっとも小さく、低圧の吐き出し口ではもっとも大きくなっている。原子力発電でつかう大型の設備は、1つの複流高圧部と、それにつづく3つの複流低圧部でできている。
蒸気タービンは比較的簡単な機械で、唯一の主要な駆動部分としては、ローターをもっているだけである。しかしながら、これをうごかすためには付属部品が必要である。ジャーナル軸受は回転軸をささえ、スラスト軸受は回転軸を軸方向に固定し、潤滑機構が軸受に潤滑油を供給する。シールは通路内の蒸気漏れを最小限にする。シーリング・システムは、蒸気が機械から外にもれることをふせぎ、外から空気が機械の中にもれこむことをふせぐ。回転速度は、機械の取り入れ口にあるバルブによって制御される。さらに、反動タービンは、駆動する羽根の圧力低下によって、かなりの軸方向の推力をうむ。この力は、蒸気の流れと反対の方向に推力を生みだす、ダミー・ピストンをつかうことによって相殺される。 現代の多段式蒸気タービンは、蒸気通路設備の発達と、低圧側での再加熱で温度を回復できるようになったことにより、膨張効率がきわめて高いものとなった。タービンの一部分が、理論的に利用可能な熱エネルギーを機械的仕事に転換する効率は、ふつう、90%をこえている。蒸気機関の熱効率は、蒸気がはきだされるときにエネルギーがうしなわれるので、タービンよりもずっと低い。
© 1993-2009 Microsoft Corporation. All Rights Reserved. |
© 2009 Microsoft
![]() ![]() |