Windows Live® の検索結果
Windows Live® の検索結果 ページ 3 / 4
項目構成
中英語は、15世紀から16世紀にかけて母音の大変化がおこり、近代英語へと移行した。デンマークの言語学者イェスペルセンによって母音大推移と名づけられたこの変化は、舌と唇の位置に関係する母音の調音点が移行しておこった。その結果、中英語の2重母音をふくむ20の母音のうち18が変化した。しかし、この音の変化にもかかわらず、この時期イギリスに印刷技術がもたらされたこともあって、つづりはそのまま維持された。こうして発音とつづりの不一致が拡大することになった。 [ī]と[ū]をのぞくすべての母音が、一段高い舌の位置で発音されるようになった。[ī]と[ū]は、もともと可能なかぎり高い位置で発音されていたので、[ai]、[iu]と2重母音化した。この母音大推移によって、英語のa、e、i、o、uの文字の発音と西ヨーロッパのほかの言語の発音はちがうものになってしまった。このため、借用語は、もとの言語と音を比較することによって、借用がおこなわれた時期をおおよそ確定できる。たとえば、古フランス語の単語dameは、母音大推移以前に借用されたことがわかる。dameの母音aは、中英語期では[ā]であったが、母音大推移によって[ei]という2重母音にかわったからである。
近代英語期初頭、同じ単語を別の品詞でもちいることや他の言語からの借用などが多くなって、語彙は増大した。ルネサンス時代にラテン語やギリシャ語への関心が復興し、それらから新たな語が英語に導入された。またイギリス人の旅行者や商人たちが、大陸から新語をもたらした。たとえば、イタリア語からはcameoやstanza、violinなど、スペイン語やポルトガル語からは、alligator、peccadillo、sombreroなどがはいった。近代英語はその発展の過程で、50以上の言語から借用をおこなった。 17世紀末~18世紀に重要な文法変化がおこり、英文法の正式な規則が確立された。たとえば、代名詞のitsが使用されはじめ、「欽定訳聖書」(1611年)での属格形の唯一の形態hisにとってかわった。進行形は、前置詞onの後ろで名詞として分詞をもちいた形から発達し、この前置詞がしだいに弱まり消失して、動詞の -ing形だけがのこった。18世紀以後、The job is being done.のような受動進行形がつくられるようになって、進行形の発達は完了した。 19~20世紀にかけて、世界じゅうへの植民地拡大の結果として、北アメリカを中心とするさまざまな地域で、多くの新語が英語に導入された。北アメリカ先住民からraccoonやwigwamなどが、ペルーからはllamaやquinineなどが、そのほか、西インド諸島やアフリカ、インド、オーストラリアなどから、さまざまな語が借用された。それにくわえて、何千もの科学用語が新しい概念、発見、発明を表現するために発達した。penicillinやsupersonicのような用語は、ギリシャ語やラテン語をもとにつくられた。これ以外では、他のヨーロッパの言語からの借用もつづいておこなわれ、ドイツ語からblitzkrieg、ロシア語からsputnikなどがはいった。
現在イギリスで教養ある人の話す言葉は、英語の現代標準語である。これは、地域方言よりむしろ階層方言、つまり、イートンやハローのようなパブリック・スクールや、オックスフォードやケンブリッジのような古い大学でつかわれる言葉がもとになっている。子供時代に地域方言を話していた多くのイギリス人は、学校や大学にかよう間に標準語を身につける。BBCのような公共のメディアの影響もあって、標準語は近年いっそうひろまっている。 しかし、さまざまな地域方言が今もイギリス国内で話されており、標準語以外の重要な地域方言もそだってきている。たとえば、アイルランドの英語は、独特の発音をもち、文法や語彙にも違いがある。スコットランド低地方言(ララン方言)は、18世紀スコットランドの詩人バーンズの歌によって英語圏全体に知られるようになったが、発音の違いのほかに、独特のスカンディナビア起源の単語をもっている。特徴的な2重母音化がおこったオーストラリア英語も、イギリスの地域方言が維持され、くわえてオーストラリア先住民の言い回しなどを継承した独特の単語を使用する。
北アメリカの植民地化によって、イギリス以外での重大な英語の発展がおこった。カナダの英語は、イギリスの発音やつづり、語彙などの特徴をとどめてはいるが、アメリカ英語にふくまれる。イギリス英語とアメリカ英語のもっとも大きな違いは発音と語彙にあり、つづり、イントネーション、アクセントなども多少ちがっている。アメリカ英語の文語文法はかたまりつつあるが、新造語の使用については寛容なようである。こうした違いはあるが、純文学作品では、イギリス英語とアメリカ英語の区別は困難なことが多い。→ アメリカ英語
1920年代末、イギリスの心理学者オグデンは850語の基礎語彙をもとに簡略化した英語を開発し、イギリスの編集者リチャーズが発表した。このベーシック・イングリッシュは、おもに英語を話さない人に対する英語教育につかわれ、国際語としてひろめられた。しかし、英語の複雑なつづりや文法は、第2言語としてのベーシック・イングリッシュの採用にとって大きな障害であった。 ベーシック・イングリッシュの基本原理は、どんなに複雑な観念でも日常語によって明確に表現できるということである。850の基本語彙は、600の名詞と150の形容詞、おもに動詞と前置詞からなる100の「操作するための」単語である。これらの単語は英語圏で共通に使用されているものばかりで、60%以上が1音節の単語である。語彙は、類義語をのぞいたり、make、get、do、have、beなどの18の基本動詞の使用範囲を拡大したりして削減された。この基本動詞は、通常、up、among、under、in、forwardなどの前置詞とともにもちいられる。たとえば、ベーシック・イングリッシュをまなんだ人は、ascend「登る」をつかうかわりに、go upという表現をつかう。
|
© 2009 Microsoft
![]() ![]() |