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青みがかった白色の金属で、広く工業的な用途にもちいられ、また、動物には欠かせない微量元素である(→栄養の「微量元素」)。亜鉛と銅との合金である黄銅は真鍮(しんちゅう)ともよばれ、古くから利用されていて、古代ローマ(→ ローマ史)には黄銅製の貨幣があった。精錬法が発達したのはインド、あるいは中国だといわれている。17~18世紀にヨーロッパにつたわり、日本では大正初期に工業化された。 元素記号Zn。原子番号30。原子量65.38。融点419.58°C。沸点907°C。周期表12族の遷移元素に属する金属元素。密度7.13。
純粋な亜鉛は結晶質の金属で、熱水にも冷水にもとけないが、アルコールにはとける。とくに酸や強塩基(濃アルカリ水溶液)と反応し、水素Hを発生する。たとえば、塩酸HClにとけると塩化亜鉛ZnCl2となり、水素を発生する。また、水酸化ナトリウム水溶液NaOHにとけた亜鉛はテトラヒドロキソ亜鉛(II)酸ナトリウムNa2[Zn(OH)4]となり、水素を発生する。反応式は次のとおり。
地殻中存在量は約70ppmで、全元素中24位。自然界に元素自体が存在することはなく、おもに閃亜鉛鉱、硫化亜鉛、異極鉱(ヘミモルファイト)などの鉱物となっている。
亜鉛鉱から金属亜鉛をつくる精錬法には、乾式法と湿式法の2つの方法がある。乾式法では、鉱石を高温で熱して酸化亜鉛にする。次にこれを炭素で還元し、生じた亜鉛を蒸留する。この方法によってえられた亜鉛は鉄や硫黄、鉛などの不純物をふくむので、もう一度蒸留して純度を高める必要がある。湿式法では、熱した鉱物を硫酸にとかして不純物をとりのぞき、溶液を電気分解する。この方法によってえられた亜鉛は純度が高く、腐食に対して高い耐性をしめす。
亜鉛はイオン化傾向が大きいため、イオン化傾向の小さな金属と接触させて水中におくと、自分がとけてほかの金属の腐食をふせぐ性質がある。鉄板にうすく亜鉛でめっきしたトタン(→ ガルバナイジング)や、アルミニウムなどとの合金がダイカスト用にもちいられるのは、その性質を利用したものである。酸化亜鉛ZnOは工業薬品や白色顔料(→ 顔料)、亜鉛華軟膏(あえんかなんこう)などの医薬として、また、硫化亜鉛ZnSはテレビのブラウン管(→ 陰極線管)の蛍光剤(→ 蛍光)などにつかわれている。
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