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インドに古くからつたわる社会制度。個々人の階級を規定すると同時に、たずさわるべき職業をはじめ、結婚その他さまざまな社会生活のありようを決定する。子は親のカーストをかならず継承していくため、世代をこえてうけつがれることになる。 もともとインドではジャーティ(「生まれが同じ者」の意)という語でよばれているが、16世紀にインドにやってきたポルトガル人が、これに母国語のカスタcasta(階級、血筋)という語をあてたため、カーストとも称されるようになった。日本では一般に、カーストといえば、大きな4つの階級区分(四姓)が想起されがちだが、これはカーストと密接な関係にあるものの、正確にはバルナというべきものである。
バルナvarna(本来は「色」の意)は、前1500年ごろ、インド・ヨーロッパ語を話す遊牧民、いわゆるインド・アーリヤ人が北方からインドへ進入し、やがて農耕社会をきずきあげたころに成立した。インドの聖典文学によれば、アーリヤ人のバラモン教(→ ヒンドゥー教)司祭が社会を4つの階層にわけたとされている。前200年~後200年のある時期にアーリヤ人の司祭・律法者がマヌ法典を編纂(へんさん)したが、その中で世襲制の4つの階級区分を規定し、司祭階級自らをその最上位においてブラフマン(バラモン)と称した。そして2番目に王侯・武士のクシャトリヤ、3番目に農民や牧夫、商人のバイシャ、4番目に3つの階級、とくにブラフマンに隷属するシュードラをおいた(のちに農民や牧夫はシュードラにうつされる)。さらにその下、社会の枠組みのまったく外(アウトカースト)に、不浄な人々とみなす不可触民(アンタッチャブル)をもうけ、下賎とされる職業につかせた。 こうしてアーリヤ人の農耕社会のシステムにおさまらなかった先住部族民が不可触民とされたが、その後、ヒンドゥー教の戒律をおかしたり、社会の掟にそむいて4つの階級からしめだされた者もこれにくわえられていく。こうして司祭がつくったバルナの制度は、ヒンドゥー教の戒律と切りはなせないものとなり、神の啓示によってつくられたという大義名分のもとに、延々と存続してきたのである。
バルナを大きな枠としながら、実際の社会で機能しているのがカーストである。ひとつの村に司祭、銀細工、大工、床屋、羊飼い、仕立て屋、洗たく屋、汚れもの清掃、乞食といった種々さまざまな職をもつカーストが、10~30程度あり、それぞれが村の中で近隣にあつまってくらしている。カーストの数は、インド全体で2000~3000あるといわれている。そしてこのカーストは、上にしるしたバルナの、不可触民もふくめた5つの階級のいずれかに属している。 カーストは、地縁、血縁、職能が密接にからみあった排他的な集団で、その成員の結婚や職業、食事にいたるまでをきびしく規制し、また自治の機能ももっている。
これは、個々のカーストの結束を強めるうえで、またカースト制度全体を維持強化するうえで、とくに大きな意味をもっている。カーストのメンバーは、自分と同じカーストの相手をえらばなければならず(→ 内婚)、しかし、同時に自分と同一のカースト集団のメンバーとは結婚できない。また、男性が自分より下のカーストの女性と結婚することはある程度許容されるが、その逆はタブーとされている。
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