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カモ科に属する水鳥。多くの種類がいるが、同じカモ科に属するガン類やハクチョウ類にくらべて、首と足が短く、そのほか、いくつかの解剖学的な違いがある。南極大陸をのぞくすべての大陸と、ほぼ世界じゅうの島々に生息する。
多くのカモ類は、2本の足の間が広く、また足が体の後ろ寄りについているので、あるくのはぎごちないが、前向きの3本の指には水かきが膜状にはり、これをつかって泳ぎは巧みである。 内側の羽毛、つまり綿羽は浮力があり、熱を遮断する。また耐水性にもすぐれているが、これは尾羽の付け根にある尾腺からでる脂をしじゅう羽にぬってととのえるからである。 アイサ以外のカモ類は、嘴(くちばし)が扁平で、内側に櫛歯(くしば)とよばれる角質の突起があり、これで水中の植物性、動物性の食物をこして食べる。 島にすむ少数の種は飛行能力をうしなっているが、北半球にすむカモのほとんどは渡りをする。メスとオスが似かよった羽色をしている種も少しあるが、多くの種では、オスのほうが鮮やかな色で、模様もはっきりしている。
カモ類は複雑な集団求愛ディスプレーをおこなうが、やり方は種ごとに独特である。季節によって羽毛のかわる鳥は、一般に繁殖期の夏に鮮やかな色をしている。ところが、北半球にすむカモの多くは冬につがいの相手をきめるので、オスの羽毛(生殖羽)は冬のほうが鮮やかな色になり、夏の短期間だけメスのように地味な色合いとなる(非生殖羽)。これをエクリプス(eclipse plumage:輝きをうしなった羽毛という意味)という(→ 換羽)。 この理由としては、北半球のカモ類は越冬地でつがいの相手をきめるが、多くの種が混在する越冬地でメスが自分と同じ種をみきわめるのに役だつためだと考えられている。カルガモのように日本で通年すごす種では、繁殖期の夏にほかのカモ類がいないため、雌雄とも一年じゅう同じ羽色をしている。 ほとんどの種が地面の上に巣をつくり、4~12個の卵をうんで、メスが自分の胸や腹からぬいた綿羽(ダウン)でくるむ。卵からかえって間もない雛(ひな)もおよいだり、自分で食物をとることができる。 オシドリやアメリカオシなどの数種は木の洞(うろ)穴に巣をつくり、人間がつくった巣箱も利用する。これらの種の雛は上手に巣からとびおりて、すぐにおよぐことができる。
日本では、多くのカモ類はシベリアなど北半球北部で繁殖していたものが、冬鳥として渡来する。カモ類の渡りの距離は種によってちがう。北極にすむメガネケワタガモは、アラスカの沖で冬をすごす。アメリカにすむカモの中で最長の渡りをするのはミカヅキシマアジで、北アメリカで繁殖し、冬には南下して、合衆国南部からアルゼンチンまでの地域にわたる。→ 渡り
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