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一定の目的のために提供された財産を管理・運営するためにつくられる非営利組織。公共の福祉に役だつ社会的、教育的、あるいは慈善上、宗教上その他の活動を目的として設立される。一般的には、非政府組織のみに適用される。もっとも財団の活動が盛んなアメリカでは、財団の大多数は州あるいは連邦の認可をえて法人化されているが、たんに信託同意書だけで設立された財団もある。財団の仕事は、財団のスタッフだけでなく、外部の組織または個人が、特別のプロジェクトのために資金の配分をうけておこなう。
博愛主義にもとづく基金と制度は、古くから知られてきた。プラトンは彼の門弟のために土地をのこした。そのおかげで門弟たちは彼のアカデミーを維持することができた。同様に、エジプト王プトレマイオス1世(→ プトレマイオス王国)はアレクサンドリアに名高い博物館と図書館を創設し、寄贈した。中世には、宗教界は宗教的、社会的福祉プロジェクトを促進する目的で数々の寄付行為をおこなった。 1701年、英国国教会の牧師ブレイは外国での伝導のため協会を創立し、アメリカの植民地に図書館と教会をたてた。90年に、ベンジャミン・フランクリンは「善良な性格の若い既婚の発明家や技術者」を対象に貸付資金をのこした。イギリスの鉱物学者スミッソンの遺産は、1846年にスミソニアン協会を設立するためにアメリカ政府によって運用された。スウェーデンの発明者ノーベルの遺産は1901年以降、文学、化学、物理学、生理学・医学そして平和の分野における国際的業績をたたえ、名誉をあたえるために利用されてきた。このノーベル賞は、69年以来、経済学の分野にも適用されている。同様に、アメリカのジャーナリスト、ピュリッツァーの遺志にもとづき、ジャーナリズム、文学と戯曲、音楽などにおけるアメリカ人の顕著な貢献に対しても、毎年ピュリッツァー賞が授与されている。
大規模なアメリカの財団は、19~20世紀に創立されたものが多い。1910年以前には18の財団ができていたが、そのうち1000万ドル以上の財産をもっていたのはひとつだけであった。しかし、87年には財団数は約2万5000にのぼると推定され、うち1000以上の財団が1000万ドル以上の財産をもっていた。 こうした財団の巨大な富と、いくつかの財団によっておこなわれた非課税措置の悪用に注目した議会および政府は、財団への連邦規制にのりだした。1969年に、議会は基金の投資収益に対して4%の年間消費税を制定した。これはのちに2%に削減された。また議会は、財団設立の目的にそって、その全収益を年度内に支出すべきであると要求した。さらに、財産所有権や政治活動にも制限が課せられた。 アメリカにおける最大級の財団には、ビル&メリンダ・ゲイツ財団、フォード財団、J.ポール・ゲッティ・トラスト、ジョン・T.アンド・マッカーサー財団、W.K.ケロッグ財団、ロバート・ウッド・ジョンソン財団、ピュー・メモリアル・トラスト、ロックフェラー財団、アンドルー・W.メロン財団、リリー寄贈法人、クレスギー財団などがある。
アメリカと比較すると、カナダの財団規模は小さい。カナダの財団は、1940年以降に設立されたものがほとんどで、その機能はアメリカの財団と同じである。 イギリスにはアメリカの財団と似た6つの主要な財団があり、その中にはヌフィールド財団、ウォルフソン財団、そしてピルグリム・トラストがある。そのほか、小規模な慈善的トラストも数多く存在している。ドイツにおいては、13世紀以来存在してきた特殊なタイプのものをふくめて、今日では3000以上の財団が存在している。そしてそれらは、一般的にシュティフトゥング・フォルクスワーゲンベルクのような大事業グループが設立したものである。ほかのヨーロッパ諸国においては、財団の設立はわずかである。
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