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ベトナム南部の同国最大の都市。旧称はサイゴン。ベトナム民主共和国の初代大統領ホー・チ・ミンにちなんで現在の市名となった。肥沃(ひよく)なメコンデルタの北につづくサイゴン川デルタにあり、南端は南シナ海沿岸にいたる。近代的な港湾施設をそなえ、ベトナムにおける流通・経済の中心である。面積は約2060km²。人口は610万5800人(2006年推計)。
ベトナム政府が1986年にドイモイ(刷新)という経済改革政策を断行して以来、大きく成長をとげ、多くの外国投資家をひきつけている。ベトナムにおける個人所有の工場の半分近くが市内で経営されている。政府はホーチミン市のインフラストラクチャー整備を重視しており、これに対応して市当局は、ベトナム初の市債を発行し、道路建設を促進した。2000年には証券取引所が開設された。 おもに、米・コーヒー・冷凍エビなどの加工食品・織物・ガラス・プラスチック・紙製品・機械・化学製品・建築材料などを製造する。主要都市とは鉄道や高速道路でむすばれており、タンソンニャット国際空港もある。
ホーチミン市はかつて「東洋のパリ」と称された街にふさわしく、さまざまな都市景観をとどめている。チョロンは旧都心部の南西方に隣接する中国人街であり、いまだサイゴンとよばれている商業地区には、街路樹のつらなる幅の広い大通りが、ノートル・ダム教会(1883年創建)、旧サイゴン市役所(現在の市人民委員会の建物)、植民地時代にたてられたホテルをはじめとする19世紀のコロニアル風建物とともにある。 市内には、華僑が建立したザック・ラム寺(1744年創建)や、19世紀末にたてられたモリアンマン・ヒンドゥー教寺院など多くの宗教建築物がある。1932年に当時のサイゴンに併合された中国人街チョロンには、狭い道路と活気にあふれた市場がある。ほかに、ベンタン市場と歴史博物館のある動・植物園が知られる。
高等教育機関として、ホー・チ・ミン総合大学(1977年創立)と、ベトナム初の私立大学であるタン・ロン大学(1989)がある。 文化施設には、以前はアメリカ情報部の建物だったアメリカ・中国戦争犯罪展示館、ベトナムにおける3000年の人類史を展示する歴史博物館、革命博物館と美術館がある。このほか、市営劇場も多い。
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