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ユーラシア大陸の東側沖合、北西太平洋上にある立憲制と象徴天皇制をとる民主主義国。正式国名は日本国だが、通常は日本とよぶ。発音は「にほん」が多いが、対外的につかうローマ字表記ではNippon(にっぽん)である。英語のJapan、フランス語のJaponなどは、マルコ・ポーロの「東方見聞録」にあるジパングに由来し、中国語での発音が元になっているといわれるが、定説ではない。国旗(日章旗、日の丸)、国歌(君が代)は現憲法ではとくに規定はなく、慣行的に、また実質的にみとめられていたが、1999年(平成11年)に「国旗及び国歌に関する法律」で法制化された。 小さな無人島までふくめると6800をこえる島からなる典型的な島国で、北方領土をふくむ総面積は37万7837km²(1998年)。国土地理院調べでは2008年10月1日現在、37万7944km²。人口は1億2728万8420人(2008年推計)。総務省統計局による国勢調査人口を基礎とする08年10月1日現在の推計人口は、1億2769万2000人。首都は国内最大の都市東京。 広義の日本列島はサハリン(樺太)からタイワン(台湾)までをさすが、もっとも狭義には北海道、本州、四国、九州とその周辺の島をさす。列島は北東から南西方向にのび、南東は太平洋、北東はオホーツク海、北西北半は日本海、北西南半は東シナ海にかこまれている。北にあるロシアが直線距離ではもっとも近い外国である。北海道の北端から沖縄の西端まで、その直線距離は3200km以上で、また関東から南へ約2000kmまでの間に小笠原などの島々がある。最北端は択捉島のカモイワッカ岬、最東端は南鳥島、最南端は沖ノ鳥島、最西端は与那国島である。 かつての大日本帝国は、ヤルタ会談につづくポツダム宣言を1945年(昭和20年)8月14日に受諾し、同年9月2日に降伏文書に調印したことで、多くの領土や支配地域をうしなった。千島(北海道の一部)と南樺太(南サハリン)はソビエト連邦(ソ連。現ロシア連邦)に占領され、朝鮮は大韓民国、朝鮮民主主義人民共和国として独立。台湾と関東州および実質的に植民地(→ 植民地と植民地主義)だった「満州国」は中華民国、南洋群島(第1次世界大戦後のベルサイユ条約で日本の国際連盟委任統治領:→ 南洋委任統治領)はアメリカの国際連合信託統治領となった。こうして戦前の領土と支配地域は大幅に縮小したが、そこにはロシア占領下の北方領土(約5000km²)がふくまれ(→ 北方領土問題)、また中国との間では尖閣諸島、韓国との間では竹島の領有問題がある。
環太平洋造山帯に属する日本列島は、山がちで、火山活動や地震活動が活発なため、地質学的にみて土地は不安定である。狭義の日本列島と南西諸島は、太平洋西側に分布する弧状列島でもある。地形はきわめて細長く、海岸から直線距離で100km以上の内陸部があるところは、本州中央部と北海道中央部の狭い範囲だけである。海岸線は出入りが多く、総延長はじつに3万5000kmにもおよび、世界有数の長さである。 岩石海岸が多く、三陸、紀伊、西四国、西九州などではリアス海岸がよく発達している。瀬戸内海は多島海として知られる。東京湾、伊勢湾、大阪湾などの大きな湾には港湾が発達している。列島にある無数の小湾の奥には、今でも多くの港と漁村がみられる。沖合を黒潮(日本海流)と対馬海流、親潮(千島海流)がながれ、また沿岸潮流が強い。
日本には大平野はない。盆地と台地をふくめても平地は25%前後で、世界有数の山地と丘陵地の多い国といえる。平地の多くは河川堆積物(たいせきぶつ)がつくった沖積平野だが、関東平野や帯広平野など、台地の多い平野もある。東北地域のほうが西南地域より平地率が高く、とくに北海道は、国内では平地の多い所だが、低湿地・湿原が少なくない。最大の平野は関東平野で、東京をはじめ都市が多い。大阪平野はすでにほとんど都市化した。濃尾平野も都市化がすすんだ平野である。石狩平野、仙台平野、越後平野、富山平野、筑紫平野などでは農業が盛んだが、都市化も急速にすすんでいる。 国土の75%が山地と丘陵地の日本では、一部の離島をのぞくと、どこからでも山か丘陵がみえる。環太平洋造山帯に属する日本の山地は、現在でも形成中の新しい褶曲山地(→ 褶曲)がほとんどで、断層が至る所にみられ、火山、温泉も多い。 降水量は多く、とくに台風や集中豪雨が多いため、山地の浸食活動が活発で、無数の谷ができている。更新世の氷河がつくった氷河地形の跡がのこっているのは、日本アルプス(飛騨山脈、木曽山脈、赤石山脈)と日高山脈である。山地のほとんどが森林でおおわれていること、大高原が少ないことも大きな特色である。 北海道中部を南北にはしる脊梁山地(せきりょうさんち)は、東からのびる千島火山帯(→ 火山帯)とぶつかり、石狩山地で北海道最高峰の大雪山(旭岳:あさひだけ。2291m)をつくっている。千島火山帯の阿寒には阿寒湖など火山湖が多い。北海道西部の山地の多くは那須火山帯(なすかざんたい)の一部で、いくつもの活火山がある。これは津軽海峡をわたって本州東北部の奥羽山脈などに連続し、ここでも活発な火山活動がみられる。 本州のほぼ中央部の糸魚川(いといがわ)と静岡をむすぶ線(糸魚川・静岡構造線)にそってフォッサマグナともよばれる大断層帯がある。これはかつて東北・西南日本をわける海だったが、富士火山帯の火山活動が連続しておこり陸地となった。世界的に知られる国内最高峰の富士山(3776m)はこの断層帯上にある。フォッサマグナのすぐ西側に日本アルプスの山々がつらなり、3000m以上の高山も少なくない。近畿地方以西の山は比較的低く、石鎚山の1982mが最高で2000mをこす山はない。九州には火山が多く、世界最大規模の阿蘇のカルデラは有名である。高原の多くは火山斜面か火山麓(かざんろく)である。南西諸島には、九州地方の最高峰である屋久島の宮之浦岳をのぞき、高い山はない。
降水量の多い日本列島には川がひじょうに多いが、大型船がとおれる大河川はない。太平洋側の河川は夏季には水量が多く、冬季は少ない。台風・梅雨・融雪時に水量がまし、しばしば洪水をおこすため、とくに第2次世界大戦後、至る所にダムがつくられ、護岸工事がおこなわれた。森林におおわれた山地の渓流は水質がよく、ハイキングや釣りなどがたのしめる。最長河川は本州中部の信濃川(367km)で、近くに利根、天竜、木曽などの長い川がある。北海道には石狩川、天塩川、十勝川などがある。 湖の多くは火山性で、ほとんどが観光地となっている。平野の湖は、農地や都市のためにうめられたところが多い。山地には多数の人造湖がつくられ、発電、洪水予防、用水、観光に利用されている。最大の湖は琵琶湖で、670km²の広さをもつ。2番目だった八郎潟は、ほとんど農地のためにうめたてられ、現在は霞ヶ浦が2番目である。摩周湖は透明度の高いカルデラ湖として知られ、バイカル湖と透明度世界一をきそったこともある。
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