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エルニーニョは、ペルーの沿岸部やエクアドルの経済に大きな影響をあたえる。この地方の沖合は、世界有数の漁場になっている。とくにカタクチイワシの一種のアンチョビー漁は有名である。また、魚を食べる海鳥がたくさん生息しており、その糞(ふん)は肥料になるので、グアノ(チリ硝石:→ 硝石)とよばれる重要な産業資源になっている。しかし、エルニーニョが発生すると、海面が西からやってきた栄養分にとぼしい暖水におおわれるので、魚や鳥は死んでしまうか、餌(えさ)をもとめて遠くにいってしまう。そのために、エルニーニョによってペルーやエクアドルの経済は大打撃をうける。 1982年から83年にかけて発生したエルニーニョは20世紀最大規模のものであった。そのほかにも、72年、76年、87年、91年、93年に発生している。最近では、97年から98年にかけて、82年と同規模のエルニーニョが発生した。
エルニーニョは、気圧の南方振動と関係していることから、振動現象のひとつの側面である、と考えることができる。その振動の逆方向への振れになにか名前をつけたいということで、1980年代にエルニーニョの研究者がラニーニャ(La niña=女子)という名前をつけた。エルニーニョがスペイン語で「男子」という意味であるから、対になる言葉をえらんだのである。しかし、エルニーニョでない状態は、従来、ふつうの状態としてあつかわれてきたわけで、それに名前をつけたからといって異常気象が頻発するわけではない。エルニーニョの際には、はっきりした海面水温の異常が生じるが、その振幅にくらべると、ラニーニャの状態の海面水温の変化は小さい。
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