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熱や光を放出しながら進行する、急速な酸化の過程。ふつうの燃焼では、燃料の酸化で生じる二酸化炭素、一酸化炭素、水が主要な生成物となり、同時に燃料中の少数成分から、二酸化硫黄などが発生する(→ 化学反応)。燃焼に必要な酸素は、多くの場合、空気中から供給されるが、過酸化水素、硝酸などの酸化剤を燃料にまぜて利用することもある。物質によってはマグネシウムのように二酸化炭素中で燃焼するものもあり、また酸素のかわりにフッ素、塩素などのハロゲンの存在下で燃焼をおこす場合もある。
燃焼は熱エネルギーを放出する過程であり、燃焼熱はエンジンや発電機(→ モーター)によって動力や電気力にかえられ、工場や家庭で利用される。燃焼による酸化反応は、化学物質の製造、たとえば硫黄をもやして二酸化硫黄にかえて硫酸の原料をえる、といった用途に利用される。また燃焼は廃棄物を焼却処理するための手段でもある。
燃焼の際に放出される熱エネルギーによって、燃焼生成物の温度は上昇する。温度上昇の程度は、放出される熱エネルギーの量と、それが周囲に散逸していく程度、そして燃焼生成物の量によってきまる。燃焼に必要な酸素は、空気からとりいれるのがもっとも簡単だが、空気中の酸素の比率は体積で20%程度で、80%を不活性な窒素が占めるため、燃焼温度は純粋な酸素中よりも相当に低い。 燃焼物の完全燃焼には一定量以上の酸素が必要で、多くの空気をおくりこめば、燃焼による酸化はそれだけ完全なものとなる。ただし空気をふやせば燃焼生成物の温度は低下し、利用できる熱エネルギーは少なくなる。したがって燃焼の目的と用途に応じ、空気と燃料の比率を調整して、利用可能な温度と熱量とをうみだす範囲で燃焼をおこなう。 酸素の豊富な空気や、酸素アセチレン炎(→ アセチレン)のように純粋な酸素とともに燃焼させれば、燃焼温度は高くなる。燃料をこまかく粉砕すると表面積が増加し、酸素と反応しやすくなるので、燃焼速度は高くなる。燃料を微粉状にして、あるいは噴霧によって空気と混合し、酸素と接触させるとさらに燃焼速度は増大する。ロケットのように、熱エネルギーを極端にはやい速度で放出する必要があるときは、酸素の豊富な酸化剤を、直接燃料にくみこむ。
通常の固体燃料は、石炭、コークス、木炭、木材などである。固体燃料に点火すると、熱分解で生じた揮発性の成分が放出され、燃焼がひろがっていく。炭素をふくむ不揮発性の成分は、すすとなって放出されるか、炎の中に残留物となってのこる。 揮発成分の燃焼によって約400~800°Cの高温が発生すれば、不揮発性の残留物の表面で酸素が反応し、二次的な燃焼がおこる。この燃焼速度は酸素の表面への拡散速度によって左右される。炉の火格子の上で石炭などが燃焼する場合、火格子の下から新鮮な空気がたえず供給され、燃焼に必要な高温は、固体燃料の放射する熱で連続して供給される。
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