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遠隔地の決済に直接現金を使用すると、現金輸送にあたって危険がともなう。その危険を回避するために、為替手形や小切手を使用して決済する仕組みを為替という。国内の為替を内国為替、国際間の為替を外国為替という。 外国為替という用語は、3つの意味にもちいられる。第1の意味は国際間における債権、債務を現金を輸送することなく決済する仕組みであり、これが本来の意味である。第2の意味は通常国際間の決済は異種通貨間の決済であることから、その対外支払手段をさす。第3に、広く国際間の資金の流れをさすことがある。
外国為替による決済方法には、債務者から債権者に送金する方法(並為替)と債権者が債務者から代金をとりたてる方法(逆為替)の2通りがある。貿易外取引や資本取引には送金為替手形、送金小切手、郵便指図、電信指図などによる並為替の方法が、貿易取引には為替手形による逆為替の方法がもちいられることが多い。
並為替(送金為替)の仕組みは、債務者である送金依頼人が、自国のA為替銀行に外貨送金額に相当する自国通貨をしはらい、A銀行の海外支店またはコルレス銀行(為替取引契約を締結している銀行)あての為替手形ないし小切手(D.D.)をふりだしてもらい、これを買いとる。依頼人がそれを債権者である海外の受取人におくると、受取人はこれを銀行に呈示し、その国の通貨をうけとる。A銀行の海外支店またはコルレス銀行におけるA銀行の外貨預金が減少し、対外決済が終了する。 なおこの場合、A銀行からみれば、為替を売ったことになり、これを売為替という。売為替の場合は、銀行の自国通貨資金が増加し、外貨が減少する。
逆為替(取立為替)の仕組みは、自国の輸出者が外国の輸入者あてに商品を送付する際に、輸出者は為替手形をふりだし、船積書類を添付して、A銀行に買いとってもらう。銀行は、為替手形に記載された金額に相当する自国通貨の金額から為替の決済期限までの金利と手数料をさしひいた金額を輸出者にわたす。次にA銀行は、その為替手形と船積書類を自行支店またはコルレス銀行に送付する。支店またはコルレス銀行は輸入者に手形を呈示し、輸入者が代金に相当するその国の通貨を銀行にしはらうと、船積書類を輸入者にわたす。外国におけるA銀行の預金が増加し、対外決済が終了する。 なお、この事例はA銀行からみれば買為替であり、銀行の自国通貨資金が減少し、外貨が増加する。 ところで、このように債権、債務の決済を仲介する銀行を為替銀行とよぶが、個々の為替銀行にとって、買為替が売為替をうわまわっている状態、すなわち外貨建資産残高が外貨建負債残高をうわまわっている状態を買持といい、逆の場合を売持という。 日本の為替銀行を例にとると、買持の場合には円高になると外貨の価値は下落し銀行は損をする。逆に売持の場合には円安になるとその銀行は損をする。そのような危険を回避するためには、売持でも買持でもない状態であるスクエアにしておくことがのぞましい。
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