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コロンブス,C.

コロンブス Christopher Columbus
百科事典項目
項目構成
I

プロローグ

1451~1506 イタリアの航海者。コロンブスはラテン語名で、イタリア語ではコロンボ Cristoforo Colombo、スペイン語ではコロン Cristóbal Colón。大西洋を西にすすんでアジアへの航路を発見しようとしたが、実際にはカリブ海の島々に到達したことで有名になった。毛織物業者の子としてジェノバに生まれる。航海をはじめた時期は確かでないが、ジェノバには貿易でにぎわう港があり、はやくから商人として航海にくわわっていたらしい。1470年代半ばには、エーゲ海のキオス島への貿易遠征に参加して最初の大航海を経験した。言い伝えによれば、76年、ポルトガル沖を航行中、スペインとポルトガルの戦争にまきこまれて船が沈没したが、彼は陸までおよぎつき、弟バルトロメのすむリスボンにいって腰をおちつけたという。

II

西への航海を計画

旅行中にえた情報と書物や海図の研究から、コロンブスは、地球はこれまで考えられていたより25%ほど小さく、ほとんど陸地でできているという結論に達し、西にすすんだほうがアジアにはやく到達できると考えた。1484年、ポルトガル王ジョアン2世に航海への援助を要請するが、ポルトガルはすでにアフリカ航路の開拓をすすめていたこともあり、要請は却下された。

コロンブスはスペインにうつり、1486年、数人の有力者の支持をえてカスティリャの女王イサベル1世とその夫フェルナンド5世に援助をねがいでた。当時イスラム勢力が支配していたグラナダを攻撃しようとしていた両王はコロンブスの計画に関心をしめさなかったが、92年にグラナダが陥落すると援助に同意した。両王とコロンブスの間にむすばれた協定によると、コロンブスには、彼が発見するすべての領地の総督職のほか、世襲の提督の地位や発見した土地内でえられる利益の10分の1が約束されていた。

III

第1回航海:バハマ島に到達

サンタ・マリア号、ピンタ号、ニーニャ号の3隻に約90人の乗組員をのせて、コロンブスは1492年8月3日、パロス港を出航した。カナリア諸島にたちよったのち、9月6日にゴメラ島をでてまっすぐ西に航行、10月7日、南西に針路をかえて、10月12日未明、ついに陸地を「発見」した。バハマ諸島のグアナハニだった。上陸したコロンブスは、あつまってきた島民の前で、この島はスペイン領になったと宣言、サンサルバドル島と名づけた。それから数週間のうちに、キューバ島、イスパニョーラ島(現ドミニカ共和国およびハイチ)などに上陸したが、コロンブスはこれらの島をアジアの一部と信じていた。

同年12月、サンタ・マリア号がイスパニョーラ島沖で座礁したため、いそぎナビダー居留区を設営して40人弱の乗組員をのこし、2隻で帰途についた。翌93年3月パロス港に入港したコロンブスは女王夫妻から熱烈な歓迎をうけ、協定で保障された特権をあらためて約束されたほか、数々の栄誉をあたえられた。

IV

第2回航海:植民地を建設

コロンブスはただちに2回目の航海の準備にとりかかり、1493年9月、17隻の船と約1500人の乗組員をひきいてスペインを出発した。ドミニカ島、ガドループ島、アンティーグア島、プエルトリコなどに上陸したあと、11月27日、ナビダー居留区に到着してみると、居留区は破壊され、残留者たちは殺されていた。コロンブスはこの地をすて、現在のドミニカ共和国ケープ・イサベルの近くにイサベル植民地をきずいた。「新世界」におけるヨーロッパ人のはじめての植民地だった。

翌1494年春、コロンブスが探検航海にでて、キューバ沿岸やジャマイカ島の調査をおこない、9月にイサベル植民地にもどると入植者の間に不満が高まっており、その多くが苦情をうったえるためすでにスペインにむかっていた。さらに、ヨーロッパ人の残虐行為のため、当初は友好的だった島民も敵対するようになっていた。95年3月、島民との戦いに勝利したコロンブスは、大勢の島民を奴隷としてスペインにおくった。しかし、イサベル女王はこれをよろこばず、島民をおくりかえしたうえ入植者たちの訴えをうけてイサベル植民地に調査委員を派遣した。コロンブスは釈明の必要を感じ、新たにきずいたサントドミンゴ植民地の統治を弟のバルトロメに託して帰途についた。96年に帰還して両王に謁見したコロンブスは、重罪に問われることはまぬがれ、次の航海への援助も約束されたが、富を生まない探検に対する国内の情熱の衰えもあって、ふたたび出航できたのは約2年ののちだった。

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