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    宇宙線 (うちゅうせん、英:Cosmic ray)とは、宇宙空間を飛び交う高エネルギーの 放射線 のことで、地球にも常時飛来している。 1912年 以降、 ビクター・フランツ・ヘス は、 気球 を用いた放射線の計測実験を繰り返し、地球外から飛来する放射線を発見した ...

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宇宙線

宇宙線 うちゅうせん Cosmic Ray
百科事典項目
項目構成
I

プロローグ

高速運動をしているため高いエネルギーをもっている、宇宙から到達する粒子。宇宙線の発見は、1911~12年オーストリア生まれのアメリカの物理学者ヘスが検電器をつけた気球で観測をおこなったときである。大気のイオン化が高度とともに増加していたことから、イオン化をひきおこす放射線が宇宙からきているにちがいないと結論づけた。放射線の強度が緯度によってことなるという発見は、放射線を構成する粒子が電荷をおびており、地球磁場によってまげられることをしめしていた。

II

性質

宇宙線の基本的な性質は、電荷、静止質量、エネルギーの3つである。エネルギーは静止質量と速さによってきまる。写真乾板をもちいると電荷と速さをしめす宇宙線の飛跡が記録でき、イオン化スペクトロメーターをもちいると宇宙線のエネルギーがわかる。高高度の気球や宇宙船では、宇宙線粒子の電荷と質量に対するエネルギー分布を知るために複数の検出器をくみあわせてつかわれている。

1

生成

宇宙線の約87%は陽子(水素の原子核)、12%はアルファ粒子(ヘリウムの原子核)である。それより重い元素もふくまれるが、ひじょうに少ない。リチウムベリリウムホウ素といった軽い元素は宇宙線の約0.25%ふくまれているが、もともと宇宙の全物質の約10億分の1を構成するにすぎないので、重い元素の宇宙線が陽子と衝突してわれた結果できたものであろう。しかし宇宙線の中では、比較的豊富な含有量であり、宇宙線は4cmの水の層に相当する物質をくぐりぬけてきたと推定される。中くらいの重さの元素は通常の物質より約10倍、重い元素は約100倍も多くふくまれている。このことは、宇宙線の生成は初期の段階は、重い元素にとむ領域でおこっていることをしめしている。

2

エネルギー

宇宙線の粒子のエネルギーは、原子核の中の陽子あるいは中性子当たりのギガ(10億)電子ボルト(GeV)という単位ではかる。宇宙線の陽子のエネルギー分布をみると、0.3GeV(光速の約3分の2に相当する)を頂点として、さらに高いエネルギーの側にすそ野をもっている。大気の原子核と衝突してできる2次粒子のシャワーでは、1011GeVにも達するエネルギーが観測されている。平均すると、銀河系(天の川)の1cm³当たりに約1eVのエネルギーがそそがれている。

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