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ひじょうに弱い磁場がはたらいても、宇宙線は直線運動からまげられる。星間空間に存在しているといわれる3 × 10-6ガウス程度の磁場でも、1GeVの陽子を10-6光年の半径で回転させることができる。1011GeVの粒子は105光年、つまり銀河系の大きさくらいの半径で回転する。したがって、星間磁場のために宇宙線は発生源からまっすぐ地球にとどくことはない。もっとも高いエネルギーの宇宙線でさえも地球に到達したときの方向が等方的に分布しているのはこのためである。 1950年代、天の川から電波が放出されているのが観測され、星間磁場で回転している高エネルギー電子からの放射であると考えられた。宇宙線の電子の強度は同じエネルギーの陽子の強度の約1%であるが、電波の放出から推定される強度もこの値と一致する。
宇宙線の発生源はまだ明らかではない。太陽は大きなフレアが発生したときに、低エネルギーの宇宙線を放出する。しかし発生回数は大量の宇宙線に対して少なすぎる。他の星が太陽と同じように放出したとしても発生源とはなりえない。超新星の爆発のあとにのこったものは強力な電波源となっており、高エネルギーの電子がふくまれていると考えられる。したがって超新星爆発は、宇宙線の相当部分の原因となっている。 超新星爆発はひとつの銀河につき30年に1回くらいの割合で生じており、銀河系でうしなわれる毎秒約1041エルグ(erg)の宇宙線エネルギーの損失をおぎなうことができる。また超新星は、重い元素の原子核が形成される場所と思われる。したがって超新星が宇宙線の発生源とすると、宇宙線に重い元素が多くふくまれていることも説明できる。衝撃波が星間空間に到達すると、そこでさらに宇宙線は加速される。→ 新星と超新星
超新星が宇宙線の発生源であるという直接の証拠はえられていないが、はくちょう座X-3のようなX線連星(→ 連星)が宇宙線源であることは理論的にまちがいない。X線連星の場合、一方の星からもう一方の中性子星やブラックホールへとエネルギーがうしなわれている。 他の銀河でも、高エネルギーの電子が存在している。いくつかの銀河では私たちの銀河系よりも強い電波をだしており、高エネルギー粒子源があることをしめしている。この粒子源の仕組みはわかっていない。
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