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接触している2つの物体のうち、一方の物体がすべったり、回転したり、ながれたりするような運動をするときに、接触しているもう一方の物体から運動をさまたげるような力(抵抗)をうける。この現象を摩擦といい、接触している物体が、たがいに相手からうける力は摩擦力とよばれる。これは外部摩擦ともいい、ある一定の厚さの層の中で生ずる内部摩擦と区別することもある。ちなみに、内部摩擦とは、音叉(おんさ)のような振動体が、やがて振動を停止するようにはたらく力のことである。→力学の「摩擦」
2つの物体間の外部摩擦(以下、摩擦)は、相対的にうごきだす直前にもっとも大きくなり、うごきはじめると小さくなる。この摩擦の最大値を静摩擦または静止摩擦とよび、うごいている物体間の摩擦は運動摩擦または動摩擦とよぶ。2つの物体間の運動は不連続であり、動摩擦は静摩擦のくりかえしであると考えることもできる。 動摩擦にはすべり摩擦ところがり摩擦の2種類がある。物体が面をすべりおちるときに生じるすべり摩擦は、接触した2つの面の表面にある凹凸の相互作用によって抵抗がひきおこされる。一方のころがり摩擦は、一方の面が他方の面の上をころがるときにつくられる小さな変形や凹凸によって抵抗がひきおこされる。ころがり摩擦の方がすべり摩擦よりもはるかに小さく、車輪や軸受のボールベアリングなどは、この性質を利用している。
摩擦によって生じる抵抗は2つの物体が相互に垂直方向におよぼす圧力に比例する。2つの面の間の摩擦の大きさは摩擦係数で判断することができる。 摩擦係数とは、接触している2つの面を相対的にうごかすのに必要な力と、2つの面が垂直方向におしつけあっている力との比である。たとえば、25kgのおもりが平面上におかれているとき、おもりを面にそって移動させるのに5kgの力が必要だとすると、おもりと表面との間の摩擦係数は、5割る25で0.2となる。 動摩擦係数は静摩擦係数より小さい。たとえば、油をぬった金属表面の間の静摩擦係数は0.01から0.05程度であり、まわりながら接触しているボールベアリングのボールとベアリング面の間の動摩擦係数は約0.002である。ふつう金属などのかたい物質では0.3~0.5程度の摩擦係数だが、ゴムのようなやわらかな物質は大きい摩擦係数をしめすことがある。
摩擦角(摩擦角度)とは、水平にした平面上に物体をおき、その平面をかたむけていくとき、物体がすべりはじめるのに必要な角度のことである。摩擦角は、物体が重力によって斜面をすべりおちようとするのにさからってはたらく摩擦力の尺度となる。
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