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略してICとよぶ。特定の機能をはたす小さな電子回路。通常、ほかの部品とくみあわせて、より複雑なシステムを構成する。JISC5610(集積回路用語)によれば、集積回路とは、「2つまたはそれ以上の回路素子のすべてが、基板上または基板内に集積されている回路であって、設計から製造、試験、運用にいたるまでの各段階において、それを1つの単位として取り扱うものをいう」としている。
ICの分類には、さまざまな方法があるが、上記のJISにしたがい、製造方法から分類した場合、膜製造技術により、基板の表面に付着された膜を利用する膜集積回路と、半導体技術による半導体集積回路とにわけられる。また、両者の技術をとりいれた混成(ハイブリッド)集積回路も実用化されている。また、機能により、アナログICとデジタルICに分類される。
膜集積回路は、絶縁基板上に構成されるコンデンサーや電気抵抗といった受動素子とその接続が薄い膜によってつくられている回路をいう。さらに、膜の厚さが1µm以下の薄膜(はくまく)集積回路と1~10µmの厚膜(あつまく)集積回路に大別される。薄膜は真空蒸着(→ めっき)やイオンスパッタリングなどによって製造され、厚膜はペースト状にした材料をスクリーン印刷し、焼きつけてつくられる。厚膜は安価であるが、精度はおとっている。一方、薄膜は厚膜よりも高精度の受動素子をえることができるが、量産性はおとっている。これら膜集積回路ではトランジスターやダイオードといった能動素子を形成することができないため、能動素子を実装し、受動素子をふくむ回路とした膜とくみあわせたものが混成(ハイブリッド)集積回路である。 これらは、高精度が要求される電気回路や、半導体集積回路が苦手な高周波回路や高電圧回路などに使用されている。
ふつうICといえば、モノリシック集積回路のことを意味していることが多い。厳密には、半導体集積回路とモノリシック集積回路とは定義的に若干ことなったものだが、大部分の半導体集積回路はモノリシック集積回路である。なお、モノリシックとはギリシャ語で、単体を意味するmonoと、石を意味するlithosからの合成語で、シリコンの単結晶からなる集積回路という意味である。 1枚の単結晶のシリコン(ケイ素)でできた基板(ウェハー)の片面に、フォトエッチングやイオン注入、不純物拡散(シリコンに微量の不純物をいれて(→ ドーピング)、半導体の材料とすること)をくりかえし、回路素子がつくられる。また、不純物は電子ビームを使用してシリコンに付着させることもある。実際には、同時に数百のICが、直径20cmほどの薄いウェハー上につくられ、ウェハーはチップとよばれる個々のICにスライスされる。大規模集積回路(LSI)では、抵抗やトランジスターなど1000~10万個の回路素子が、約1.3cm四方のシリコン上に形成されている。 素子数が10万個以上の超LSI(VLSI)や超々LSI(ULSI)とよばれる高集積度のものでは、1チップで1000万個の素子に相当するものも製造されている。このようなICを数百個、直径8~15cmのシリコン・ウェハー上に配列することができる。チップ上の個々の素子は、薄い金属や半導体の膜で内部で接続され、薄い絶縁層によってほかの回路から絶縁される。チップは、ほかの回路や部品と接続するために、プリント基板に挿入できるような外部接続用端子をもつパッケージにくみこまれる。
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