項目構成
ゾウと同じ構造の鼻をもち、サイに近縁の原始的な奇蹄類。大きな体に短い四肢と短い尾、ゾウよりはずっと短い柔軟な鼻、小さな目、ピンとたった耳をもつ。中央アメリカと南アメリカに3種およびマレー半島やスマトラ島に1種が分布する。
東南アジア産のマレーバクは、頭胴長200~260cmほどで、四肢と顔から胸は黒色、背から腰は白色をしている。熱帯雨林の沼沢地の水辺の藪(やぶ)などに多くは単独でくらし、夜間に水辺で木の葉や水草といった植物性の餌(えさ)を食べる。臆病な性質だが、見かけよりは活動的で、怒らせると凶暴になる。生息地の森林伐採などにより、近年個体数の減少が著しい。スマトラ島の保護区で1976年に40~50頭ほどが確認されたが、現在ではさらにその数はへっていると思われる。バクのなかではもっとも絶滅の危機にある種である。
南アメリカのバク3種は、いずれもマレーバクより小型で、体色も地味な赤褐色1色である。どの種も肉や皮を目的とした狩猟圧にくわえ生息地の森林などが開発によって破壊され、個体数が減少し、絶滅が危惧(→ 絶滅危惧種)されている。→ 絶滅の渦
もっとも北方に生息するのがベアードバクで、メキシコ南部から南アメリカ北部に分布する。アメリカ産バクの最大種で、頭胴長200cm、肩高120cm、体重300kgにたっする。すでにメキシコやグアテマラでは生息が確認できず、1983年にコスタリカの保護区で120~350頭ほどが確認されているが、予断は許されない。
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