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現代の世界で、大統領制を採用している国家はかなりの数にのぼる。たとえば、アメリカ、フランス、ロシア、ドイツ、イタリアなど主要先進国家なども大統領制をもうけている。 大統領制は、2つに類型化することができる。ひとつはアメリカなどの大統領で、国民から直接選出され、国家元首と行政府の首長をかね、政治的権限を行使する。もうひとつはドイツなどの大統領で、議会で選出されるものの、たんに儀礼的・形式的に国家を代表し、政治上の実質的な権限はあたえられていない。 アメリカでは独立後、連邦憲法を制定した際に大統領制を採用した。しかし、それは沿革的にはイギリスの国王に対応してもうけられたものである。アメリカの大統領は、立法府の専制を抑制すると同時に、行政府の能率的な運営をおこなうために考えられたものである。
アメリカの大統領制の特色は、大統領が国家の元首と行政府の首長を兼務している点にある。また、大統領の選出を立法府(連邦議会)ではなく国民にゆだね、それによって行政府を立法府から完全に独立させている点にある。したがって、大統領は、連邦議会に対してではなく、国民に直接責任をおうかたちをとっている。
大統領の任期は4年で、2期8年までつとめることができる。連邦議会の不信任決議によって辞任させられることはなく、その地位は、反逆罪、収賄罪、または上院によって弾劾され有罪の判決をうけないかぎり安泰である。
大統領には、連邦議会を招集したり、解散したりする権限はない。また連邦議会に法律案を提出することもできない。連邦議会に「教書」をおくって法律制定の勧告をおこない、あるいは外交上または行政上このましくないと判断した法案に、拒否権を行使できるだけである。 アメリカの大統領は、国家の元首、行政府の首長、外交の最高責任者、陸・海・空3軍の最高司令官として重要な役割をになっており、これにくわえて官吏任命権や条約締結権などを通じて、多くの権限が集中している。そのため、「帝王的大統領」と称されている。
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