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項目構成
日本人の癌による全死亡者数の推移をみると、1950年(昭和25)の約6万4000人が現在は27万人をこえ、増加の一途をたどっている。基準人口をもちいて、年齢構成のゆがみを補正した年齢調整死亡率でみると、男性はゆるやかに上昇しているが、女性は低下傾向にある。胃癌と子宮癌は、早期発見、早期治療の効果が大きく、その死亡率はいちじるしく減少してきている。一方、肺癌の死亡率は、男女とも大きく増加している。肺癌の発生に喫煙が関与していることは明らかであり、禁煙が徹底されれば、将来的に肺癌の死亡率は大幅に減少するといわれている。また、乳癌による死亡率も上昇しており、84年には子宮癌による死亡率をうわまわるようになった。大腸癌、膵臓癌、胆嚢(たんのう)癌も、男女ともに増加している。 癌の治療の効果を判定するには、治療を開始してから満5年を経過して、癌が再発せずに生存している割合である5年生存率をもちいる。胃癌、大腸癌、乳癌では、早期に発見された場合は、5年生存率はほぼ100%で、完全に治癒することがわかっている。肺癌もⅠ期に発見された場合の5年生存率は上昇している。
早期に発見し、治療すれば、癌もなおるようになってきたが、もっとも大切なことは、癌を予防することである。癌発生の原因の30%が喫煙であり、さらに30%は食生活に原因があるといわれている。日常生活で、次の「がんをふせぐための12カ条」(財団法人がん研究振興財団)を積極的にまもれば、癌の約60%はふせげるといわれている。 (1)バランスのとれた栄養をとる。 (2)毎日、変化のある食生活を。 (3)食べ過ぎをさけ、脂肪はひかえめに。 (4)飲酒はほどほどに。 (5)タバコはすわないようにする。 (6)食べ物から適量のビタミンと多くの繊維質をとる。 (7)塩からいものは少なめに、あまり熱いものはさましてから。 (8)こげた部分はさける。 (9)かびの生えたものは食べない。 (10)日光にあたりすぎない。 (11)適度にスポーツをする。 (12)体を清潔にする。 日常生活に注意することで、癌をかなり予防できるといっても、その発生を完全におさえることはできない。したがって、発生した癌を早期に発見し、早期に治療することが大切である。多くの場合、癌の自覚症状は病気がかなり進行しないとあらわれないものである。したがって、胃、肺、子宮、乳房、大腸などの、癌の発生頻度の高い臓器の定期検診と、女性では乳房の自己診断を実行することで、癌による死亡率を大幅にさげることができる。最近では検査技術も向上し、各自治体でも癌の予防活動が積極的におこなわれている。早期発見、早期治療のために、少なくとも年に1回は定期検診をうけることがのぞましい。 各部位別の癌については、それぞれの項目を参照。→ 悪性リンパ腫:胃癌:肝臓癌:子宮癌:小児癌:食道癌:膵臓癌:前立腺癌:大腸癌:頭頸部癌:卵巣癌:乳癌:肺癌:白血病:皮膚癌:膀胱癌
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