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速度、力などのように向きと大きさをもった量のこと。これに対して向きをもたない量のことはスカラーという。ベクトルは有向線分$であらわされ、線分ABの長さが量の大きさ、→の向きが方向を意味する。このとき、点Aをベクトルの「始点」、点Bを「終点」という。また、ベクトルは
2つのベクトル
ベクトルに対して、数(実数)はスカラーである。ここでは、ベクトルの和と、ベクトルに数を掛けること(スカラー倍という)を次のように定義する。
ベクトルの和である
スカラー倍m
ベクトルの和とスカラー倍については次のことが成立する。
このことを、ユークリッド空間Enのベクトル全体の集合Vは実線形空間をつくるという。一般に、上の(1)から(8)の成り立つ集合Vがあたえられたとき、Vを「(実)ベクトル空間」といい、Vの元を「ベクトル」という。
ベクトル空間Vのr個のベクトル
さらに、Vのベクトルの
基底の選び方は何通りもあるのがふつうである。ここでは簡単にするために、Vをユークリッド平面E²として考えてみよう。
OをE²の原点とする。2点E1(1,0),E2(0,1)をとり、2つのベクトル
ユークリッド空間Enにおいて、
次の結果は重要である。
内積は次の性質をもつ。
一般のベクトル空間Vにおいても、任意のベクトルa, b ∈ Vに対して(a, b) ∈ Rが定められ、上の(1)から(4)を満たすとき、(a, b)を内積といい、内積が定義されているベクトル空間のことを「計量ベクトル空間(内積空間)」という。
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