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アフリカ大陸の北西部にある立憲君主国。正式国名はモロッコ王国。北は地中海、南はサハラ砂漠、西は大西洋に接する。1912~56年には国土が分割されてフランスとスペインの保護領となったが、56年に独立した。南部の西サハラ(旧スペイン領サハラ)で独立を要求する運動があり、また南東部のアルジェリアとの国境も確定していない。北部の地中海岸には、スペインの飛び地セウタとメリリャがある。総面積は西サハラをふくめて45万3730km²。人口は3427万2968人(2008年推計)。首都はラバト。
国土は、大きく4つの地域にわけられる。1番目は高原地帯でリフ山地とよばれ、地中海にそってリフ山脈がのびる。2番目はアトラス山脈の最西端にあたる地域で、中部アトラス山脈とオートアトラス山脈が南西から北東方向にのびる。国内最高峰のトゥブカル山(4165m)がある。3番目は大西洋沿岸部のガルブ平野などの平野部で、北アフリカでも有数の広さがある。国民の大半はこの平野部にすむ。4番目はアンティアトラス山脈と南麓(なんろく)の平原や谷の地域で、南東はサハラ砂漠の西端につながる。川は多いが航行には不適で、灌漑(かんがい)や発電に利用されている。おもな川は、地中海にそそぐムルヤ川、大西洋にながれこむセブー川がある。
地中海沿いの地方は亜熱帯性の気候だが、海洋の影響でしのぎやすく、沿岸部の都市は穏やかな気候である。エトシャ(旧称モガドール)では、1月の気温は16.4°C、8月は22.5°C。内陸部では冬はそれよりも寒く、夏は暑くなる。フェスでは、1月の平均気温は10°C、8月は26.9°C。標高の高い地域では、-17.8°Cをしたまわる場所もまれではない。3000mをこす山頂は1年の大半が雪におおわれる。雨はおもに冬にふる。降水量は北西部がもっとも多く、東部や南部が少ない。年降水量は、タンジールで860mm、カサブランカで430mm、エトシャで280mm、サハラ砂漠では130mm以下である。 天然資源については、鉱物資源が豊富である。そのうちもっとも重要なものはリン鉱石で、ほかに石炭、鉄、鉛、マンガン、石油、銀、スズ、亜鉛を産出する。
山岳地帯は広大な森林で、コルクガシ、ビャクシン、スギ、モミ、マツなどの大木がある。耕作地や住居以外の平地は、低木の林やアルファ草でおおわれていることが多い。南部国境近くのスース低地には、アーガン(モロッコでみられる棘(とげ)のある木)の大きな森がある。 野生動物はヨーロッパとアフリカの種がまじりあっている。ヨーロッパ特有の種では、キツネ、ウサギ、カワウソ、リスが多い。アフリカ産の種はそれよりも数が多くガゼル、イノシシ、ヒョウ、ヒヒ、野生のヤギ、クサリヘビがよくみられる。
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