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形や大きさ、重さ(重量)など感覚によって知覚されるものを物体というが、その物体をつくっている実質のことを物質という。空間を占有し、重力と慣性をもっているあらゆるものをさしてつかわれる。
自然科学において、物質のしめす物理的性質(物性)は化学や物理学で研究されてきた。とくに、原子論(→ 原子)を提唱したイギリスの化学者で物理学者でもあったジョン・ドルトンや、分子の存在をみいだしたイタリアのアメデオ・アボガドロらの功績により、物質は分子や原子から構成されていることがみとめられている。さらに、現代では、素粒子が結合して原子になることもわかっている。そして、分子の性質および分布と配列が、あらゆる形態の物質の質量、硬さ(硬度)、粘性、流動性(→ 流体)、色、味、電気抵抗、熱伝導度などの性質をきめるものとなっている。→ 反物質 古典物理学において、物質とエネルギーは、物理現象における別の概念であると考えられていた。しかし現代物理学では、物質をエネルギーに、エネルギーを物質に転換することが可能であることが解明され、2つの概念に区別する必要がなくなった(→ 相対性理論)。それでも運動や液体・気体のふるまい、熱などの現象をあつかうときは、従来どおり物質とエネルギーを別の実在と考えるほうが簡単で便利なので、使い分けされている。
哲学では、物質とは現実世界の素材、材料とみなされ、人間の意識とは独立して存在し、認識できるものとされている。しかし、18世紀のアイルランドの哲学者ジョージ・バークリーのような観念論の哲学者は、物質が精神と独立して存在することをみとめなかった。だが、最近の哲学では、物質の科学的な見方をうけいれている。→西洋哲学の「プラトン」:カント, I.
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