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半導体工学や電子工学では「超電導」とも記述する。超伝導とは、多くの金属やある種の金属酸化物では、転移温度とよばれる、ある一定の温度以下になると電流の流れに対する電気抵抗が0(ゼロ)になる現象をいう。超伝導状態になった物体は同時にマイスナー効果とよばれる強い反磁性(→ 磁気)をしめす。つまり磁界(磁場)をうけると反発する。超伝導は一定の転移温度と臨界磁場とよばれる一定の値の磁界以下でのみみられ、転移温度や臨界磁場は物質ごとにことなっている。超伝導体は、転移温度以上に温度をあげると超伝導状態はくずれ、常伝導状態へともどってしまう。なお、超伝導状態への相転移は比熱をともなうが、潜熱(→ 熱)はない転移である。 また、超伝導体には、臨界磁場をこえると超伝導状態がくずれて一挙に常伝導状態にもどるもの(第1種超伝導体)と、ある磁界から徐々に磁束の侵入をゆるし、さらに高い磁界では常伝導状態にもどるもの(第2種超伝導体)とがある。
超伝導の歴史は、1911年にオランダの物理学者カメルリン・オンネスが、水銀の電気抵抗が4.2K(-268.8°C)以下で消失することを発見したことにはじまる。
1933年にはドイツのカール・マイスナーとR.オクセンフェルトが、超伝導体には強い反磁性をしめすマイスナー効果があることを明らかにした。この現象は、磁界が物質表面から0.1µm程度まで侵入すると、表面にそって磁界とは直角方向に反磁性電流(マイスナー電流)がながれる。このマイスナー電流が磁界をはねつけてしまい、磁力線は超伝導物質に侵入できなくなるためにおこる。
しかし、超伝導の仕組みを解明したのは、1957年、アメリカ合衆国の物理学者ジョン・バーディーン、レオン・クーパー、ジョン・シュリーファーであり、今日3人の頭文字をとってBCS理論とよばれている。3人はこの業績によって72年のノーベル物理学賞をうけた。BCS理論は、超伝導を電子と結晶格子を構成する原子の格子振動との相互作用によりおこる量子力学の現象(→ 量子論)として説明している。 通常の導電体では、電子は金属イオンの熱振動や格子欠陥(→ 転位)により散乱され、自由にながれることができない。このために電気抵抗が生じる。しかし、超伝導体では、2つの電子がクーパー対という一種の束縛状態を形成し、同一のエネルギー準位に多くの状態をとることができるようになる。このようなクーパー対の状態になれば、電子は散乱されて抵抗が生じるより、そのままのスピードで移動していた方が、エネルギー的に低い状態を維持でき、一度電位差をあたえれば巨視的な数のキャリア(クーパー対)が、そのままのスピードで運動できる。このため、電気抵抗をしめさなくなるのである。→ 物性物理学
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