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スキー

スキー Skiing
百科事典項目
項目構成
2

ジャンプ

急角度の助走路をすべりおり、踏切台のへりからスキーが着地した点までの飛距離点と、空中での姿勢と着地したときの姿勢を評価する飛型点を合算したポイントで勝敗をきめる。ジャンプ台の規模により、競技にはノーマルヒル(旧70m級)とラージヒル(旧90m級)のほか、オリンピック種目にはなっていないが、フライングヒルの3種目がある。

飛距離点はK点(極限点)を基準点60として計算される。K点は、ジャンプ台によりことなるが、通常ノーマルヒルでは90m、ラージヒルは120m、フライングヒルは185mを上限とする。ノーマルヒルの場合、K点のプラス・マイナス1mごとにプラス・マイナス2点、ラージヒルの場合はプラス・マイナス1mごとにプラス・マイナス1.8点が加算される。また飛型点は、5人の飛型審判員がそれぞれ20点満点の持ち点で減点法により採点し、そのうちの最高点と最低点を出した2人をのぞく3人の採点の合計点で算出される。たとえば、K点が90mのノーマルヒル競技で105mの飛距離を出し、5人の審判員の飛型点が18.5、19.5、18.0、19.0、20.0だった場合、飛距離点は60 + (2 × 15) = 90、飛型点は18.5 + 19.5 + 19.0 = 57となり、合計点は147点となる。天候条件が悪化しないかぎり、2回のジャンプの合計点で勝敗を決するが、2回目の競技にのぞむことができるのは、1回目の得点上位選手30人だけである。

ジャンプの成功はジャンプ能力より、むしろ平衡感覚と総合的な体のバランスにかかっている。最高のジャンプは、飛行中にうごかないでコントロールをたもち、ピタリと着地して、最初から最後までをながれるような一連の動作にすることである。風の抵抗をうけやすくするため、今日ではスキーをV字状に開くのが普通。また、着地のときは、2本のスキーを前後に開くテレマーク姿勢をとらないと減点される。

3

ノルディック複合

ノルディック種目のジャンプとクロスカントリーをくみあわせた複合競技。1990年代に日本選手がオリンピックやワールドカップで活躍して、日本でも一気に注目される競技になった。ジャンプでは瞬発力、クロスカントリーでは持久力と、相反する要素をあわせ持たなくてはならないために、勝者には「キング・オブ・スキー」の称号があたえられる。

個人戦、4人1チームでおこなう団体戦、個人スプリントの3種目があり、競技は基本的に1日目にジャンプ、2日目にクロスカントリーがおこなわれる。個人戦はノーマルヒル2回と15kmのクロスカントリー、団体戦はノーマルヒル各2回と4人がそれぞれ5kmずつをすべる20kmリレーをおこなう。ジャンプは2回とんで飛距離点と飛型点で得点をつけ、そのポイントを時間に換算して(個人戦の場合は12点で1分)、2日目のクロスカントリーをおこなう。ジャンプ首位の選手からタイム差で次々にスタートし、ゴールをあらそう。個人スプリントはソルトレークシティ・オリンピックから採用された新種目。ラージヒルでのジャンプ1回、クロスカントリー7.5kmと通常の半分であらそわれる。

V

フリースタイル・スキー

フリースタイル・スキーにはバレエ、モーグル、エアリアルの3部門がある。

バレエはフィギュアスケートとよく似た種目で、音楽にあわせてジャンプ、ターン、滑りをいれたプログラムをくむ。演技は2分15秒までとされている。コースは長さ260m、幅40mで、技術的な難易度、全体的な演技、振付の表現力で採点される。

モーグルはコブの多い斜面を高速ターンを駆使してすべる種目。ターンの質と技術、ジャンプの難度、それにスピードを採点される。

エアリアルでは特製のジャンプ台をつかい、空中でひねりや宙返りなどの演技をおこなう。踏み切り、空中での技、着地などが採点の対象となる。審判の点数は難度によって倍加され、最高と最低の点数は切りすてられる。

VI

スキーの歴史

雪上を移動するためになんらかの器具をつかうことは、古代からおこなわれていた。ギリシャの歴史家によれば、皮革や靴などがこの目的につかわれていたという。古代ノルウェーの神話にも同じ話がある。現存の記録の中で最古のスキーは、スウェーデンとフィンランドの沼地でみつかったものだ。4000~5000年前のものと推定され、湾曲した長い板を動物の皮でおおってある。

1

ヨーロッパ

近代スポーツとしてのスキーは19世紀半ばにノルウェーではじまり、やがてスカンディナビアに広がっていった。1883年にノルウェースキー協会が結成され、92年に最初の国際スキー競技会がクリスティアニア(現、オスロ)近郊で開かれた。クロスカントリーとアルペンの競技は別々におこなわれたが、両者の総合で勝敗がきまった。80~90年代には、ヨーロッパの他の国々でもスキーの人気が高まった。ノルウェー人探検家ナンセンがしるした、88年のスキーによるグリーンランド横断記の影響が大きかったのである。

1893年にはスイスで最初のスキークラブが設立され、20世紀に入ると、アルプスにおけるスキー登山の黄金期がはじまった。スキーによる探査のおもなものは、この時期におこなわれ、アルプス全体の地勢が探検され、記録された。1890年にはドイツで最初のスキークラブが設立され、96年には同国でスキー競技会が開かれた。これよりおくれて98年にはフランスのシャモニーにスキーが定着し、以後、着実に人気を博すようになった。地形や雪質にめぐまれた中央ヨーロッパやロシアでも、急速に広まった。

第1次世界大戦は、スキーの発展に貢献した。特別スキー部隊の訓練や動員によって、スキーの技術が広まったからである。1924年、スウェーデンのストックホルムを本部として国際スキー連盟(FIS)が結成され、ノルディック・スキーはその年の第1回オリンピック冬季大会に採用された。

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