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中央アメリカでは、特定の都市や町に人口が集中する傾向がみられる。ベリーズの場合、首都ではないベリーズシティが最大都市になっているが、ほかのすべての国では首都が最大の都市になっている。コスタリカの中央高原メセタセントラルでは、人口密度が1km²当たり385人に達しているが、ホンジュラスやニカラグアの広大な東部地域では、4人をしたまわっている。 多くの地域で人口が急増しており、1980~87年の人口増加率をみると、ニカラグア3.4%、グアテマラ2.9%、コスタリカ2.3%、パナマ2.2%だった。こうした急増の原因は、おもに高い出生率の維持と死亡率の低下によるもので、近い将来に中央アメリカの総人口は4000万人に達するものと予想されている。
英語を公用語とするベリーズをのぞき、すべての国がスペイン語を公用語としている。グアテマラのキチェー族、マヤ族、ケクチ族、ホンジュラスのチョルティ族などの先住民は代々もちいられてきた言語を使用するが、スペイン語を話す先住民もいる。宗教はカトリックが圧倒的多数だが、コスタリカ、ホンジュラス、パナマでは福音主義、メソディスト、モルモン教が勢力を拡大しつつある。
中央アメリカには、マヤをはじめとする先住民の文化と、スペイン植民地時代にスペインからもたらされた文化の影響が色こくのこっている。しかし、マス・メディアや近代的な文化制度がととのっている都市部では、大きな変化が生じている。 各国は教育機関を数多く設置したが、就学率のアップが今後の課題となっている。15歳以上の識字率はコスタリカやパナマは高いが、エルサルバドルは81.2%、ホンジュラスは77.2%、グアテマラは71.9%、ニカラグアは68.2%にとどまる。
各国の産業で、圧倒的に大きな比重を占めるのが農業と牧畜である。コーヒー、バナナ、サトウキビ、綿花などの換金作物はおもにプランテーションで生産され、アメリカ合衆国やヨーロッパに輸出される。トウモロコシ、豆類、キャッサバ、米などの国内消費用の農産物は、小規模な農場で栽培される。農家ではニワトリの飼育が盛んである。牛は西部の雨の少ない地域で大規模に飼育されている。プランテーションなどでは近代的な農耕技術が導入されているが、一般の農家は伝統的な農法がほとんどで、生産性も高くない。
中央アメリカのおよそ40%が森林におおわれている。ベリーズでは、はやい時期にヨーロッパ人が染料の原料材を入手しようと活動を展開し、やがてマホガニー、チクル、マツ材を伐採・搬出するようになった。今日、中央アメリカでは林業の重要性は低いが、マツを中心に、マホガニー、シタンなどの硬材が伐採・出荷されている。 水産業では、大小各種のエビがベリーズ、エルサルバドル、パナマの沿岸で漁獲され、主としてアメリカ合衆国に出荷されている。1960年代半ば以降、パナマでは魚肉・魚油製造業が発達した。中央アメリカでは、国民1人当たりの魚介類消費量は少ない。
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