Windows Live® の検索結果
Windows Live® の検索結果 項目構成
手術によって病気を治療したり、変形や欠損を整復する医学。あらゆる症例をあつかう一般外科、変形に関する患者をあつかう整形外科、おもに組織を移植することによって組織を補強して欠損部分を修復する形成外科にわかれる。また、あつかう対象の領域によって、脳神経外科、耳鼻科、心臓(心血管)外科、消化器外科などにわかれる。外科の発達には、解剖学や生理学に関連した知識の集積、血液循環(→ 循環器系)の発見、顕微鏡の完成、X線の発見、レーザーや超音波装置(→ 超音波科学)をはじめとするすぐれた医療器具の開発(→ 診断)など、多数の要素が寄与してきた。麻酔法や無菌法の発達によって外科の範囲は広がり、以前は膏薬(こうやく)と内服薬で治療していた患者にも、外科的治療が適用されるようになっている。
1842~47年に、麻酔法が発達し、手術をすすめるうえでの障害はなくなったが、依然として敗血症、破傷風などの感染症は、大きな問題としてのこった。手術法がさらに一段と進歩をとげたのは、フランスの化学者ルイ・パスツールが細菌説を展開し、発酵が微生物の働きによることを発見してからである。イギリスの外科医ジョセフ・リスターがパスツールの発見を手術に応用し、減菌・消毒法に関して独自の理論をまとめ、この大きな障害をとりのぞいた。 今日の外科手術は次の目的でおこなわれる。(1)診断(診査のために体を開いたり、検査のために組織を切除したりする。現代では診断手段が進歩し、その必要性が少なくなってきている)、(2)変形や欠損の修復、(3)病気の治療、(4)苦痛の緩和、(5)延命、など。
骨疾患(→ 骨)の領域では、イギリスの外科医ウィリアム・レーンが骨折の治療に合板を使用する方法を開発した。シカゴのジョン・マーフィは関節形成術の進歩に寄与し、フレッド・アルビーほか、アメリカの外科医らは、骨移植と骨形成術の技術を高め、脊椎(せきつい)外科の進歩に貢献した。 脳では検査目的や、腫瘍(しゅよう)の除去、膿瘍の排出、血栓や血管閉塞の除去などの多種の手術がおこなわれる。脊髄もまた、外科的治療がおこなわれる。末梢神経系では、神経そのものの障害を軽減するため、あるいは他の疾患の外科的治療の過程で、手術をすることがある。 心臓をはじめとして循環器系に対する手術も盛んにおこなわれている。以前は心臓への手術といえば、刺し傷や銃撃をうけた傷に関する症例が大部分であったが、最近では、先天性の心臓の異常や、弁の障害、閉塞した冠動脈の再建などを目的として、多数の心臓手術がおこなわれている。16世紀にパレが、出血をおさえるために動脈を結紮(けっさつ)する方法をはじめ、以後、外科診療において重要な役割をはたすようになった。 呼吸器系の手術は、陰圧である胸腔を平圧にさらしたときに、肺がつぶれて呼吸困難になるのをふせぐ装置が開発され、可能となった。今日では、癌(がん)患者、肺に大きな損傷をうけた患者の片方の肺や肺の一部を、安全に切除することができる。 胃腸管の手術では、潰瘍や腫瘍の切除や、外傷を修復するほか、炎症の過程で生じた癒着を剥離(はくり)し、癒着のためにねじれた腸管をもどして正常の機能を回復させる。場合によっては胃腸管の一部を除去することもある。肝臓や胆嚢、さらにそれらの付属器の手術も好成績をしめしている。たとえば、胆石症などの場合に、胆嚢を摘出することも可能である。 腎臓、膀胱(ぼうこう)、および生殖器などの泌尿・生殖器系ではさまざまな手術法がある。卵巣や子宮、卵管など女性の生殖器をあつかう外科は、すばらしい成果をあげてきた領域のひとつである。最近では、カテーテルをもちいるなど保存的な治療をおこなう傾向にある。 脳にある松果体や脳下垂体、頸(けい)部にある甲状腺、副甲状腺、胸腹部の膵臓(すいぞう)、副腎、肝臓、脾臓(ひぞう)、性腺(卵巣および精巣)などの障害に対しても、外科治療がおこなわれる。
治癒がのぞめない場合の癌などには、苦痛を軽減するために手術をすることがよくある。腫瘍によって圧迫されている神経を切断したり、他の器官をおかして苦痛や機能障害の原因となっている悪性腫瘍の一部を除去したり、あるいは潰瘍や壊死(えし)のある部分をとりのぞいて皮膚移植したりすることで、苦痛をやわらげる場合がある。
|
© 2009 Microsoft
![]() ![]() |