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家屋や木製の家具などを食害する社会性昆虫(→ 昆虫)で、シロアリ目の総称。およそ2000種のうち、大半は熱帯地域に分布するが、温帯地方に生息する種もある。日本には16種が生息し、ヤマトシロアリ(働きアリの体長3~6mm)、イエシロアリ(働きアリの体長4.5~8.5mm)が家屋に害をあたえる。アメリカ合衆国には55をこす種が生息する。 アリの仲間に思われがちだが、アリとは関係がなく、ゴキブリと近縁である。アリ類は、より進化した膜翅目に属する。シロアリはむしろ原始的で、腰部が太く、体はやわらかく、不完全変態をする(→ 昆虫の「変態」:変態)。しかし、シロアリは、アリ類、社会性のある一部のハナバチ類やスズメバチ類と同じくらいに高度化し、際だった社会行動様式を発達させてきた。
シロアリは単独生活をしない。1つのコロニーの個体数は、100~100万匹以上までにもなる。コロニーには、役割のきまったいくつかの階級があり、若虫とよばれる未成熟のシロアリ以外は、階級によって体の構造がことなる。社会性の発達した種には、生殖アリ、兵アリ、働きアリの3つの階級が存在する。 雌雄の生殖アリと兵アリは2、3のことなるタイプがあり、それぞれコロニーでの労働分担のために特殊化している。すべての階級のシロアリにメスとオスがいる。しかし、生殖器官が完全に発達するのは生殖アリだけである。
生殖アリの中には、完全に発達した翅(はね)と複眼をもつ暗い体色のオスとメスがいる。成熟すると、群飛して親元の巣をはなれる。生殖飛行の後、翅をうしなう。それから新しいコロニーが、最初の生殖アリとなったオスとメス、つまり王と女王によってきずかれる。この王と女王の唯一の仕事は産卵である。王と女王は他のシロアリより長生きをする。女王はコロニーのどのシロアリよりも体が大きい。 熱帯地域のある種では、王と女王は10年も生き、女王の体は巨大になり、働きアリの体の2万倍にもなることがある。女王の腹部は卵でふくれあがり、うごきまわることができないほどになる。1日約3万個という驚異的な割合で産卵する種もある。大半のコロニーでは王と女王は1組だけである。
生殖アリをのぞいては、どの階級も生殖能力がなく、翅のない白っぽい体色をしている。一般に、働きアリはもっとも数の多い階級で、成虫では体がもっとも小さい。働きアリは、巣をつくり、食物をたくわえ、卵の世話をし、コロニーの他の全員に食物をあたえ世話をする。働きアリの階級のない種もある。こうした種のコロニーでは、特殊化していない若虫が働きアリの役目をはたす。 すべての種に、きわめて大きな頭部をもつ兵アリがいる。中にはコロニーを防衛するために巨大なあごをそなえている兵アリのいる種もある。また、吻(ふん)という、口先の管状構造が長い兵アリのいる種もある。この吻からねばねばした毒性物質をはきだし、敵をつつみこみ身動きをとれなくしてしまう。
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