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塵(ちり)その他の大気中の小さな粒子の周りにできた透明な氷の結晶で、水蒸気が凝固点以下で昇華、凝結(→ 凝縮)したもの。または、この氷の結晶(氷晶)がふる現象のこと。気象学的には、雪がふるメカニズムは「氷晶説」により説明されている。まず、大量の水蒸気をふくむ空気が上昇して冷却されると、微粒子を核とした氷晶となる。この氷晶の周囲には0°C以下になってもこおらない過冷却水滴があり、これから蒸発した水蒸気が氷晶について成長し、落下をはじめる。この氷晶は、落下の途中で昇華や雲粒(くもつぶ:→ 雲)との衝突によっても成長するが、1個または一部とけたところがおたがいにくっつき、大きくなったものが雪片で、まれに直径7~10mmになることがある。 なお、地上付近の気温が0°Cよりも高いと、途中でとけて、雪ではなく雨となる。また、雲の中に強い上昇気流があると、氷晶は上昇と下降を何度もくりかえし、過冷却水とむすびついて直径が数センチにも成長することがある。これが落下する現象が雹である。
雪の結晶は、できるときの周囲の温度や水蒸気の量によってさまざまな形になるが、六角形が基本形となった六方晶系(→結晶の「結晶系」)である。平板正規六花形がふつうであるが、なかには、針状、角柱状、板状、角柱板状組合せ、交差角板、雲粒つき、不定形、初期結晶(氷晶)に大別されている。しかも、気象条件は無限にあるので、厳密にいえば、ひとつとして同じ雪の結晶はない。物理学者の中谷宇吉郎は、はじめて人工的に雪の結晶をつくりだした。そして、中谷は「雪は天から送られた手紙である」という有名な言葉で知られるように、さまざまな結晶ができる気象条件を明らかにしている。なお、雪の結晶が白くみえるのは反射面がたいへん多いためである。
雪は降雪と積雪とに区別される。降雪は降水現象の一種で、氷晶や氷片が落下する状態をいい、積雪は地上に堆積(たいせき)した雪のことである。そして、ふった雪の量は、ふつう新しくつもった雪の深さをメートル法(mm、cm、m)ではかるが、これを「降雪量」とよぶ。新しくふった分だけでなく、地面につもった雪の高さを「積雪量」という。また、雪をとかしてその水の深さでふった量をあらわすこともある。→気象学の「地上気象観測」 日本海側は世界的にも有名な豪雪地帯であるが、これは、日本海上空の水蒸気が冬季の北西季節風により沿岸部へとはこばれ、中央山脈とぶつかり上昇するときに大量の降雪となる(→ 日本海岸気候)。そして、季節風が強い場合は、山より地方に多くふる山雪型(やまゆきがた)となり、季節風が比較的弱く、日本海に気圧の谷が存在する場合は、沿岸の平野部に多くふる里雪型となる。とくに、北陸に多くの被害をもたらすのは、里雪型の場合が多い。一方、太平洋側では、北西の季節風が弱まり、タイワン(台湾)付近の東シナ海で発生した温帯低気圧が発達しながら通過するときに降雪がみられる。→ 気圧配置
積雪は、降雪条件や堆積後の気象条件、経過した時間により変態のしかたがことなっている。これを雪質といい、粒子の形や比重、含水量、硬度などの相違により、次のように分類されている。
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