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項目構成
スペインでもっとも価値のある天然資源は土壌で、耕作可能の土地が国土の37%(2005年)を占める。中央高原はなかば乾燥の赤褐色土壌で、南部や北東の沿岸部は赤色の地中海土壌でおおわれている。南東部では灰色の砂漠状の土壌となる。北部の森林は灰褐色の森林土でおおわれており、カンタブリア山脈では、分解されにくい落ち葉などが堆積(たいせき)してできる有機物層の土壌ポドゾルがみられる。 鉱物資源も豊かで、無煙炭、褐炭、鉄鉱石、ウラン、水銀、亜鉛などのほか、石油、天然ガスも埋蔵されている。炭田は北西部のオビエド周辺に、鉄鉱床はサンタンデル、ビルバオ付近にある。
スペイン人は、イベリア半島の先住民と、半島を征服、支配したさまざまな民族とが混血して形成された。あとから侵入した民族には、地中海人であるローマ人をはじめ、スエビ族、バンダル族、西ゴート族(→ ゴート族)、テウトニ族などがいる。セム族の影響もみられる。 スペインには、文化的、言語的に独自性を維持してきた民族集団がある。北東部および地中海の島々にすむカタルニャ人、北西部にすむガリシア人、ビスケー湾沿岸にすむバスク人、ロム(ジプシー)などである。 人口は、4049万1051人(2008年推計)。人口密度は81人/km²(2008年推計)である。都市化がすすみ、人口の77%(2005年)が都市部にすんでいる。 現在のスペインはヨーロッパ最大の移民受け入れ国のひとつで、住民登録をしている外国人居住者だけで全人口の1割近くにのぼり、そのほかに不法滞在者が相当数いるとされる。移民の出身国はモロッコ、ルーマニアのほか、南アメリカのエクアドル、コロンビア、アルゼンチンなど。
カタルニャ、バスク、ガリシア、アンダルシア、アストゥリアス、カンタブリア、ムルシア、ラリオハ、バレンシア、ナバーラ、カナリア諸島、アラゴン、カスティリャラマンチャ、カスティリャレオン、エストレマドゥーラ、バレアレス諸島、マドリードの17の自治州からなり、自治州の下には全国で50の県がある。ほかに、アフリカ大陸北海岸にセウタ、メリリャの2自治都市がある。 首都マドリードはマドリード自治州の州都でもある。第2の都市バルセロナは代表的な港湾都市、スペイン屈指の商工業都市である。バルセロナには、バルセロナ県の県都とカタルニャ自治州の州都がおかれている。そのほか、宗教都市、文化都市である南東部の港湾都市バレンシア、スペイン唯一の河港都市で観光都市でもあるセビーリャ、エブロ川中流の工業都市サラゴサ、バスク地方の工業および港湾都市ビルバオなどがある。
以前はカトリックを国教としていたが、1978年憲法により、社会における教会の役割をみとめながらも、国教をもたないことをさだめた。現在もカトリック教徒が大半を占めるが、毎週教会にかよう信者は少数派である。ほかにイスラム教徒、少数のプロテスタント、ユダヤ教徒がいる。 主要言語は、カスティリャ語(→ スペイン語)である。このほか、北東部でカタルニャ語、北西部でガリシア語、北部ではバスク語が使用されている。バスク語は系統不明の言語で、バスク民族主義を抑圧したフランコ体制下では使用が禁じられていたが、その後の復権運動によって話せる人が増加している。
中世にイスラム教徒、キリスト教徒、ユダヤ教徒によって、コルドバ、グラナダ、トレドに宗教相互の交流をおこなう高等教育機関が創立された。サラマンカ大学は16世紀以降、ラテンアメリカの大学のモデルとなり、本国でおこなわれていた教育を広めた。1508年にアルカラデエナレスに創立されたアルカラ大学は、多国語対訳聖書の編纂(へんさん)で有名になったが、1836年にマドリードに移転し、マドリード大学と改称している。 スペインの教育に大きく貢献した人物として16世紀にイエズス会を設立したイグナティウス・デ・ロヨラがいる。20世紀のスペインを代表する哲学者オルテガ・イ・ガセットがあらわした「大学の使命」は数カ国語に翻訳された。スペイン王立アカデミー(1713年創立)、王立歴史アカデミー(1738年)は学術書の刊行で名高い。
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